知ってた? 新卒とアルバイトの履歴書の書き方の違い
アルバイトとしての履歴書では問題ない内容でも、正社員を募集する企業は書類選考で落とすケースもあります。
そこで今回はアルバイトと正社員における履歴書の書き方の違いや、履歴書のどこに注目しているのかを紹介していきます。
採用担当者目線での履歴書を見るポイント
アルバイトを経験した就活生なら分かると思いますが、大抵が面接の機会に履歴書を持ち込みます。 アルバイトの履歴書の内容自体は非常に簡素で、応募日付や氏名、生年月日や住所、それに加えて学歴など必要最低限の情報しか記載しなくていい場合が多いです。
アルバイト面接では責任者は口頭で相手から「なぜここに入りたいのか」「シフトの希望について」などの情報を聞き出すだけで、履歴書自体にそこまでの影響力はありません。
ですが新卒の場合はそうはいきません。
自己分析をし、何度も志望動機を練り、必要な情報に不備が無いか何度も確認して郵送して書類選考に臨みます。 勿論、これは“手書き”の履歴書を前提にしています。昔と違い、現在ではネット上で作成した履歴書も書類選考の材料としてカウントされたりしますが、機械でなく人が目を通して判断するので、気持ち的に手書き作成のほうが企業に対する熱意が伝わりやすいので無難です。
一般的な企業で言うと、志望する企業の応募人数が多いほど書類選考通過の確率は低くなり、通過すれば晴れて面接に挑めるわけです。肝心の履歴書が相手の目に留まらなかった場合、残念ですがお見送りされます。逆に言えば採用担当者の目線を意識して書類の作成に臨めば可能性が上がります。
では採用担当者は一体どんなことを気にして履歴書を読んでいるのでしょうか?
- 社会人として基本的なマナーが備わっているか?
- 自社の仕事をこなせるくらいの適正があるか?
- 仕事への熱意があるか?
送られてきた履歴書を確認する時、この要素が書類で表現されているかが重要になります。実際、書類で自分がどんな人間で、どんな気持ちを持っているかを他人に説明し「是非会ってみたい」と思わせるのは大変な作業です。 しかし、志望する企業の選考を通過するためには履歴書作成に真剣に取り組まなければなりません。
ではここで上記の3つの要素について解説をしていきましょう。
第一にマナーについてですが、志望する会社の規模や条件に関わらず、大前提として社会人としてマナーが備わっているのかも履歴書で判断されます。書かれている文字や文章が綺麗で読みやすく日本語がおかしくなっていないか、誤字脱字が一切なくちゃんと書いた後で見直しがされているかなど、読み手のことを考えて書いてみましょう。
第二の仕事の適正について、企業側は「相手は自社の業務についてしっかり勉強して納得した上でこちらに応募している」と想定して履歴書に目を通します。専門的な分野を除くと新卒採用は技能や経験の有無は特に関係ありませんが、自分の人柄が伝わるような自己PRや志望動機がここで変に欠けたり、つじつまの合わない文章になってしまうと「この人に任せられるような仕事はウチにはない」と思われてしまいます。
最後に仕事への熱意。面接にたどり着くための書類選考とは、分かりやすく言い換えるならば意中の人へ送るラブレターです。 自分が相手のことをどれほど強く想っているのか、好きな人と交際(この場合は就職)するために自分は今までどんなことを頑張ってきたのか、将来的にどんな人生を共に歩んでいきたいのか、そういった熱い気持ちが文章で伝わらないと、相手も「そこまで言うんだったら一回デート(面接)してみようよ」なんてなりません。 軽薄な印象で中身を感じられないような人より、情熱的で可能性に満ちている先を見据えた人の方が採用担当者のハートを射抜きやすいです。
新卒・アルバイトの履歴書の違い
履歴書は新卒採用のために提出するものとアルバイト用のものでは手順や書き方が大きく違います。
コンビニなどのアルバイトは、社員に比べ責任や業務が軽めなので履歴書も簡単な入力だけで大丈夫というところがほとんどです。
ですが新卒の場合は、個人情報から始まり自己PRや志望動機といった決め手となる要素、さらに仕事に活かせる技能や免許の有無に“添え状”の存在があります。
添え状とは「送付状」とも呼ばれ、履歴書やエントリーシートなどを企業へ郵送する時に一緒に同封します。これは応募書類を相手方に読んでもらうための初めの挨拶となるもので欠かせないマナーです。 投函日、宛先(会社名・部署名・担当者名)、差出人(大学名・学部学科名・氏名・住所・電話番号・アドレス)、添え状のタイトル、添え状本文、記書きを漏れなく書いて履歴書と共に送りましょう。
注意すべき履歴書の書き方は?
書類という形ではあれ、自分のことを全く知らない相手に自分の気持ちや熱意を伝えるわけですからある程度のインパクトがないと、他の就活生達の履歴書に埋もれてしまいます。かと言って“悪目立ち”するのはアウトです。 ここからは書類選考落ちになりえるマイナス要素について解説していきます。
やる気や意欲が感じられない
文章が少ないせいで志望動機の記入欄や自己PRで余白が目立ったり、内容も本気度が伝わりにくいようだと、それだけで通過率は下がってしまいます。
雑な仕上がり方
第一印象を決定づける“文字”。手書き作成で難しいとは思いますが、いかに文字を崩さず読みたいと思わせるように書けているかが肝になります。また、PCで履歴書を作る場合でも、全体のフォントが統一されているか、枠内で書きたいことが収まっているかをチェックしましょう。
ネガティブ表現
自身のエピソードを語る際に、学校や以前していたアルバイトの批判は決して書いてはいけません。中身を読んでいて「ウチで働いたときも何かあったらネガティブなコメントを他所で言われるかもしれない」と思われても仕方ありません。感謝の言葉なら問題ありませんが、不満を記載するのは控えましょう。
証明写真が合ってない
業界によって履歴書の証明写真が選考を分ける場合があります。金融や証券といった“堅い”仕事への応募で、カジュアルな雰囲気を醸し出した服装や髪型だと当然跳ね返されてしまいます。文字が多くを占める履歴書で、唯一見た目を相手に伝える箇所なので、抜かりなく誠実な雰囲気が感じられるようにしましょう。
どういう風に書くのがベスト?
入社意欲をアピール
繰り返しになりますが、各欄をしっかり埋めて履歴書の余白をなるべく少なくすること。ですが一文が長いとどうしても読みづらくなってしまうので、相手が一呼吸置いて読めるように丁度良い具合で句読点を打つこと。 それに加えて入社後に自分がやってみたいことや、持ち前のスキルを活かしてこんな仕事をしたい、こんな結果を残したいなど、具体的なビジョンを見据えた志望動機を盛り込みましょう。 誤字脱字に注意しつつ丁寧な字で 基本的なことですが、書き終わった後これらのチェックは抜かりなく行うようにしましょう。正しい日本語・表現になっているか、走った書き方をして繊細さに欠けていないかなど、「心がこもっている」と思わせるようにしましょう。
証明写真にコストをかける
唯一の“顔”となる部分ですので、ここで手間とお金を惜しまないようにしましょう。目が隠れるくらい前髪が伸びて暗い印象を与えないか、首元までボタンが留まっているかやネクタイもしっかり締まっているかなど。また、証明写真撮影機で撮るのも問題ありませんが、余裕があるなら撮影スタジオでプロのカメラマンに撮ってもらうのが確実です。
“自分を活かせる”求人を探す
これは中途採用向けになりますが、前職で培われたスキルや経験を活かしやすい分野を選んだりと、自身のレベルに見合った求人なら通過率は上がりやすいです。資格や語学を取得中なら、「勉強中です」という旨をキチンと記載しましょう。
まとめ
今までアルバイトしかしたことないという人には、就活向けの履歴書の仕様に戸惑うかもしれません。自己分析の結果(自己PR)や志望企業の情報把握と入りたい動機など書かなければならない内容が盛りだくさんです。 過去にアルバイトの応募で履歴書を書いたことのある就活生でも、就活向けの履歴書の仕様に戸惑うかもしれません。自己分析の結果(自己PR)や志望企業に対する熱意・志望動機など、書かなければならない内容が盛りだくさんです。ですが、丁寧に字を書いて記載情報に齟齬(そご)がなければ、企業はちゃんと目を通し、就活生の入社する意思を確かめてくれます。簡単な道のりではありませんが、理想的な企業で働くために細かなところから始めていきましょう。