就活を進めていくと仕事のみならず、自分の将来について具体的に考えていく場面が多くなっていきます。学生一人ひとりによってどんな未来予想図を描くかは違ってくるものですが、なりたい姿を明確にすることで、将来に対する期待値も大きくなってくるはずです。
今回は、就活における「なりたい自分」の解説をしていきましょう。

 

 

就活で聞かれる「なりたい自分」とは

 

ESや面接選考では、高い確率で企業から「将来どんなキャリアを歩みたいのか?」を聞かれます。それを納得のいく形に落とし込むためには、前もって自己分析を時間をかけて積み重ねていき、自分の表面上の感情だけでなく潜在意識を掘り起こさなければなりません。

 

そもそも、なぜ選考にて相手から「なりたい自分」を聞かれるか? それは学生が志望企業の情報収集から分析だけでなく、自分自身のことにも真剣に向き合えているのかをチェックしたいからといえるでしょう。
「どんな仕事をしたいか」「どういうキャリアを望むか」など、ビジネスの部分に限定して考える就活生も多いですが、ワークライフバランスという言葉があるように、プライベートの部分を仕事を通じてどう伸ばしていきたいかを考えることも大切。

 

仕事ばかりに固執して生活に彩りをもたせられなければ、下手をするとストレスの捌け口を確保できずモチベーションの低下を引き起こす場合があります。
それだけでなく、何の目的意識も無しに長期的な労働に従事するとなると、自分の興味の薄い事業や分野に関してやりがいを見出せず、早期退職やうつ病を発症する恐れも無きにしも非ずです。

 

他にも、企業と就活生との間で職業選択のミスマッチが発生することを避ける目的も含まれますね。
どんなに仕事について意欲的な就活生でも、企業が提供するキャリアの形と道のりが適しているとは限りません。
就活生が「仕事を経験して〇〇のような道を極めていきたい」と強く考えていても、その希望と企業の求めている人物像が合致していなければ、せっかく立てたキャリアパスが実現不可能なものとなってしまいます。

 

そうなれば企業にとっては採用コストの無駄遣い、新卒にとっては貴重な時間の浪費に繋がっていくでしょう。
そういった不幸の可能性をなるべく減らしていくためにも、企業は就活生に数年間隔での将来像を聞いてくるわけです。
また、これによって面接官も別の質問による掘り下げが容易となり、どんな場面でパフォーマンスを発揮してくれるか、といった活躍する姿を想像することができます。

なりたい自分の形は一つと限らない

 

どんな人生を歩んでいくかを決めるのは自由ですが、「これしかやりたくない、この道がベスト」だと限定的に考えることはありません。
就活では必ず一つの企業に絞っていく必要がありますが、企業選びの軸とは別物となる「なりたい自分の姿」自体は多く持っておいた方が良いでしょう。

 

こう言うと、どうしても役職の絡んだ職業選択の可能性について触れているように思えるかもしれません。しかし、そんなに難しく考える必要はありませんよ。これは簡単に言うと「大小さまざまな夢を持て」ということですから。

 

仕事を充実させて家庭を持ちたい、キャリアを積んでお金持ちになりたいなど何でもかまいません。仕事を機にどんな夢を叶えていくかを考えるのは、ストレスの溜まりがちな就活を乗り越えるための精神安定剤にもなりますよ。

 

ただ、面接で聞かれる場合、企業は就活生の“仕事上でのビジョン”を確かめたいというニュアンスが強いです。そのため、仕事とプライベート両方について簡潔にバランス良く答える分にはいいでしょうが、プライベートの将来像に重きを置いた発言をしてしまうと、相手に「前向きに仕事に取り組んでくれなそう」と疑心を抱かせてしまうかもしれません。

なりたい自分は複数用意すると便利?

 

なりたい自分を考える場合、3年、5年、10年先という感じで最終的に3段階に分けて思い描くようにしましょう。
こうして数年の間隔を置いた複数のキャリアステップを築いていくことで、目標設定だけでなく「どういう手段を取ればそれの実現が可能になるのか」というプロセスも見えてきます。

 

そして、「10年後には〇〇を可能にしたい。そのためにまず入社して3年の間は〇〇の環境で〇〇の勉強をして実績を積みたい」など、具体性に富んだキャリアパスを描くことで、企業からも目先のこと(内定)だけでなく本当に志望度が高い応募者なのだと認識させることが狙えるはずです。

 

それだけでなく、「今後人生をどうしていきたいのか」という曖昧な箇所をいくつも掘り下げさせることで、今まで気がつかなかった自身の本音と向き合うことができ、企業選びの厳選が可能になるでしょう。

 

ただ、そのときは自分だけにフォーカスを当てた内容にしないようにしてください。
採用活動を行う企業は自社にメリットのある人材を欲しがっているのであり、就活生のキャリアのために“踏み台”にされると思わせてしまうと、相手に採用して得られるメリットを感じさせることができなくなります。
「数年後にはどうなりたいのか」「そして周囲にどういう影響を与えていきたいのか」の2点を含ませた理想像を描いてくださいね。

 

 

まとめ

このように、期間毎にいくつもの「なりたい自分」の可能性を用意しておくことで、働くことへの意欲的な姿勢を維持できるのはもちろん、キャリアステップについての視野を拡大することも狙えるでしょう。
なかなか数年後の自分の姿を描くことは簡単ではありませんが、将来設計を考える作業に慣れておけば、周囲の信頼を得やすくなるだけでなく、ビジネスシーンでも業務の生産性向上やリスク対策を打つことも可能になるかもしれませんよ。