就活を進めていくと必ず聞くことになる「ガクチカ」。学生時代に頑張ってきたことを分かりやすく企業に伝えることを目的としますが、相手に好印象を持たれるには、企業が評価するポイントや見ている部分を正しく認識しておかねばなりません。
本稿では、評価に繋がりやすいガクチカの特徴やアピールの組み方をご紹介いたします。

 

 

就活で聞く「ガクチカ」とは?

 

「学生時代に力を入れてきたこと、頑張ってきたこと」の略であるガクチカは、選考では志望動機や自己PRなどと並んで聞かれることの多い項目。
大学4年間、あるいは学院生として過ごしてきた日々でどんなことを頑張ってきたのかを言語化して、最終的に「自分がどういう人間なのか」を過去のエピソードを活用して企業に紹介するのです。
部活やサークル、勉強、研究、課外活動、アルバイト、趣味などと人によってガクチカの中身は大きく違うものであり、その過ごし方が違うということは、ガクチカによって学んだ内容にも違いがあるということ。そのため“同じジャンル”の話が多かったとしても、就活生各々の学びに対する姿勢や考え方に差別化を図ることができます。

 

【ガクチカと自己PRは似ているようで異なるもの】

まれにガクチカと自己PRを同じと捉える人がいらっしゃいますが、過去の経験を引き合いに自分をアピールするという点が似通っているだけであって、厳密には両者で大きな違いがあります。

 

というのも、自己PRは「自分の人柄」を知ってもらうことを目的とし、幼少期から現在までとエピソードの選択幅が広いです。
以前の生活でどんなことがあったか、どういう過程を経て今の自分があるのかを具体的に話していくので、よりパーソナルな情報を提示することになるでしょう。
しかし、今回紹介するガクチカはあくまで「学生時代に力を入れたこと」であって、話そのものは直近の学生生活内に限定されます。
数年ほどの大学生活で自主的にどんな体験を頑張ってきて、そこから何を学んできたかを話すので、自己PRに比べてエピソード選びの自由度は下がってしまいますが、「〇〇大会で優勝した」「〇〇部で部長・副部長を任された」など、そこまでインパクトを気にする必要もありませんよ。
ガクチカを尋ねる企業も、就活生の実績を深く掘り下げたいわけではなく、結果を実現する中で「どんな苦労を乗り越えてきたのか」という背景を知りたいわけですから。

評価されるガクチカの特徴

 

高い評価を得ることができるガクチカは、「情報を分かりやすく伝えられており、なおかつ入社後に貢献できるか否かを判断させることができる内容」を指します。
前述で軽くお話しした通り、ガクチカはなにも学生時代での成果を聞くことを目的としているわけではありません。確かに誰しもが目を引くほどの輝かしい実績を持っているのは素晴らしいことです。
しかし、少しイジワルな言い方ですが、学生という立場で多大な成果を出してきたとしても、新卒入社した後でも同じように活躍できるとは限らないでしょう。

 

その語った成果自体が自分一人によるものではなく、所属している団体組織の影響によるものが大きかったら、チームとして優秀でも個人では不十分な能力だったなんてオチもありえますからね。
それに、何をもって優秀とするかは各々の価値観に委ねられるため、いくら成績の良さを訴えかけても企業がそのすごさにピンと来なければ、相手から「そうなんだ、すごいね」程度で終わってしまうでしょう。

 

ここで覚えていただきたいのは、企業がガクチカで見ているのは活動の結果的に得たものではなく、その過程で起きた事象や、苦労や課題をどう努力して解決に導いたかという姿勢だということ。
学校での取り組みや日常生活など、なにをガクチカとするかは個人の判断次第であっても、評価される要素を認識していないと好印象を与えることは難しくなってしまいますよ。

 

【ガクチカで評価されるポイント】

①成果を出すまでのプロセスに妥当性があるか

社会人になれば、どんな仕事であっても成果を気にしなければなりません。集客だろうと売り上げだろうと、どんなに努力したつもりでも結果が伴わなければ意味がありません。
そのため、成功に限りなく近づくために目標を明確に定めた後は、そこに行き着くまでの道筋もきっちり掘り下げる必要があるのです。
でなければ、持続的に成果をあげることが困難になるだけでなく、成功談を語ったところで偶然によるものだと評価される恐れがありますからね。
プロセスそのものが理に適っているものであり妥当性を感じられるものであれば、仕事に対する意欲的な姿勢や能力も評価されることでしょう。それは就業経験の無い就活生にも同じことが言えるはずです。
特定の目標に向かってどんな努力をしてきたのか、結果として何を得たのかを知ることができれば、採用活動を行う企業としても入社後の活躍に期待を持てるようになります。

 

②物事を論理的に捉えられているか

仕事はとにかくトライ&エラーの連続。未経験者である新卒は言うまでもありませんが、キャリアを積んできた先輩社員であっても失敗を重ねて改善点を見出していくもの。
そういった失敗を糧に結果を生み出していくには、なによりも個人の感情を抜きにして物事をロジカルに考えられる能力が重要になっていくはずです。
成果を出すために必要なことだけでなく、間違いを繰り返さないための失敗の原因究明など、多角的に物事を見て論理的に考えるというのは社会人の基礎にあたります。
先ほどのプロセスの話と若干被りますが、頑張ってきた、学んできたことを今後どう昇華させるかを分かりやすく順序立てて伝えるためにも、論理的にガクチカを組んでいく必要があるでしょう。
そうすることで聞き手である人事担当者の理解を助ける形となり、論理的思考力と情報発信力への評価を高めることが狙えるはずです。

 

③自社へのマッチ度が高く、学んだことが貢献に活かせるか

新卒採用を行う企業は優秀な人材を欲しがるものですが、たとえ仕事の面で業務の理解が早くて円滑に進めることができたとしても、企業の掲げる目標と社員の価値観が合致していなければ、事業における方針に違和感が生じて仕事そのものにやりがいを見出せなくなる可能性があります。
なので選考では、志望動機や自己PRなどを通して就活生の人柄や価値観、キャリアに関する考え方を自社に照らし合わせて判断します。
そのなかでもガクチカは“過去の体験を将来でどう活かしていくか”を掴みやすいものなので、どういう分野に興味を示して能力を発揮してくれるのかが分かりやすく伝えられれば、評価されやすくなるでしょう。
そのためには、しっかり志望企業の分析を行って、その企業の特色に近しいガクチカのエピソード選びをする必要があります。

 

 

まとめ

ガクチカについてどんな内容にしようか悩む就活生は大勢いらっしゃいますが、目標に向かって必死に取り組み、挫折や失敗を経験して成果を残せた、というものなら部活でも勉強でも日常の風景でもかまいません。
ただ、そんなガクチカであれ、上記の企業が見るポイントや評価を下しやすくなる要素を把握しておかないと、ただの独りよがりの自分語りになってしまうので注意しましょうね。