“ネガティブ”とは「消極的、否定的」という意味を持つ言葉であり、多くの人にマイナスな印象を持たれがちですが、実は「ネガティブ思考=悪」だとは言い切れません。

 

就活ではどんな工程でも前向きに取り組むべきだという風潮があり、それによってネガティブな性格・価値観を抱く就活生は「自分は精神的に弱く、劣っている人間なんだ」と思い詰めてしまう姿も見かけます。
しかし、ネガティブ思考というのは物事を円滑に進めていくうえで必要になる場合もあるのです。

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ネガティブって悪いこと?

 

就活の場面では新卒としてのフレッシュさ、前向きな姿勢をアピールする重要性を説く機会が多く、「就活生ならば、常にポジティブでいるべきだ」という、社会的な認知バイアスがかかりやすい。確かに他者との交流や自身の魅力を語る際は、明るさを誇示していくべきではあります。

 

しかし、それによってネガティブな人は自身の主張を抑制し、無理やりにでもポジティブな側面を出そうとして、心に思わぬダメージを負ってしまうのです。

 

本稿を読んでいる人のなかにも、集団生活を送っている過程で「何でもっとポジティブに接することができないんだろう。ネガティブな感情を排除しなければ」と、自分を責めてしまった経験があるのではないでしょうか?

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ネガティブな考えを持つ人についての世間的なイメージも、「何事も後ろ向きに考えやすいから表情も暗め」「マイナスな方面に捉えすぎていて面倒臭い」と、蔑む対象としてセンシティブに認知されがちです。

 

こういった点から、社会全体ではネガティブ(悲観主義)を自尊心の低い脆弱な人間性と評価し、反対にポジティブ(楽観主義)の方が優れているという固定観念にとらわれるケースが非常に多い。結果、幸福の追求においても「ネガティブは淘汰すべき」という声も見かけます。

 

しかし、ネガティブを頭ごなしにダメなものと判断するのは早計です。
嫌な感情を生みやすいネガティブ思考であっても、じっくり見ていけばポジティブにはない有益性が秘められていることに気づけますよ。

 

就活でネガティブになるとダメ?

 

自傷・自虐や嫉妬など“行き過ぎた”ネガティブ思考は、精神的肉体的な負荷を深刻化させる要因となります。
「自分はそうはならないはず」と思い込む就活生も大勢いらっしゃいますが、就活は自己分析や企業研究といった慣れないことの連続であり、マルチタスクの解消で身動きが取りづらいにもかかわらず、初対面の人達と頻繁に交流していく最中、好印象を意識して“デキる自分”を演出してしまいがちです。

 

実力以上のスタンスを取ってデキる人材のように振舞っていても、自分の性格を偽っていることと就活での成果が相まって、結果が出ないことへの怒りや悔しさの矛先を自分に向けて、ドツボに陥ってしまう光景も珍しくありません。

 

そうなってしまえば、働くことへの意欲的な姿勢が失われ、内定を得られない不安と周囲への妬み嫉みの感情が入り乱れて、自暴自棄になる可能性も大きくなるでしょう。

 

これは、明るい未来を信じて努力を続ける楽観主義に多く見られるものであり、意外にも将来的な懸念を予期して努力する悲観主義の方が、就活の失敗で多大なダメージを負いにくいのです。
なぜかというと、ネガティブ思考は「防衛的悲観主義」の考え方を持ち合わせているからといえるでしょう。

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■ネガティブ思考なりの防衛機能

こちらは、不安感を抱きやすい一方で「失敗によって恥をかきたくない、後悔したくないから徹底的に準備と対策を練ろう」と事前にアクションを起こす思考を指すもの。

 

ネガティブ思考では「こうなったらいいな」という希望的観測よりも、「こうなるかもしれない」という悲観的観測に傾倒する節があり、それゆえにポジティブなタイプに比べて行動を起こす初速は遅れがちですが、その分、リスクヘッジの徹底化に向いているといえるのです。

 

この思考法によって、ネガティブな人は想定外の事態に陥る確率を下げやすいだけでなく、上手くいかない場面への対処法が立てやすい有益性を含んでいるといえるでしょう。

 

つまり、「人付き合いが苦手で暗い雰囲気が漂っている」とマイナスに思われやすいネガティブ思考ですが、ポジティブ思考ではなかなか取りづらい姿勢も持ち合わせているため、劣っているとは断言できないはずです。

 

就活でネガティブ思考になる原因

就活において、ネガティブな感情・考え方になってしまう原因は複数浮かび上がります。
やるべきことが多いために就活そのものを厳しいと感じてしまう、同じタイミングでスタートした就活仲間や学友が内定を取って自分だけ未だ無い内定、多くの企業の選考を通過できず自信を失ってしまうなど、“想像よりも上手く行かない”ことが根本だといえますね。

 

先ほどは、世間的に良い印象を持たれないネガティブでも、実際は良い面が含まれていると話しましたが、あまりにも心がネガティブな感情に支配されてしまうと、メンタルバランスが崩れて何事にも無気力になったり、就活への目的意識を見失って投げ出してしまう恐れがあるでしょう。

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しかし、結論から言ってしまうと、ネガティブ思考というのは生まれ持った性格が起因するものであり、抜本的な改善・矯正を施すことは正直かなり難しいです。

 

■ネガティブな部分を認め、向き合う気持ちが大事

あらゆる可能性を想定して事前に対策を打ちやすいのがネガティブ思考の強みですが、上手く付き合っていくには、ネガティブ思考を否定するのではなく受け入れるようにしてください。

 

下手に自分の気持ちを抑制すると、後々で甚大なレベルのストレスを負ってしまいかねないので、あくまで危険予知のネガティブ思考は維持しておき、行動をポジティブに置き換えるのです。

 

「このままいくと〇〇になるかもしれない」というマイナスの可能性を考慮しつつ、イレギュラーな事態でもパニックにならないために日々、自己研鑽に努める。

 

こうすることで、過剰なネガティブ感情に足を引っ張られることが少なくなるばかりか、結果がきちんと追いついて自分の能力に自信を持ちやすくなりますよ。

まとめ

集団生活に身を置くと、ネガティブな思考に対する多くの辛辣な意見を目にしやすいですが、今回の記事でも取り上げたように、ネガティブというのは心理学における自己防衛の観点でも有用であり、物事を円滑に進めていくうえでも価値があります。

 

就活生という立場上、なるべくポジティブに振舞おうと躍起になる気持ちは理解できますが、ネガティブな思考を認めることで、気持ち良く就活を終えることができるでしょう。