学部卒の就活方法や流れについてはある程度お分かりになるかと思いますが、意外と知られていないのが大学院生の就活です。一般的な大学生や専門学生と比べて、大学院生は、就活に着手する時期やポイントが変わっているため、理系文系に関係なく“どんな点が特殊なのか”を認識していないと滞りなく就活を進めるのが難しくなるでしょう。

 

 

 

大学院生の就活は特殊なのか?

 

学部卒では約4年間の学校生活のなかで、学業と並行してインターンやOBOG訪問などの就活イベント、そして自己分析、業界・企業研究などの準備を行っていきます。

実際に合同説明会や企業説明会、書類・面接を含む本選考が開始されるのは、3年生の3月~6月からとなりますが、それ以外の取り組みを行うのに「〇学年からじゃないとダメ」といった縛りはありません。

 

研究と就活でハードなスケジュールに

 

ただ、大学院生の場合は学卒とは違って、今まで学んできた分野をさらに突き詰め向上させる道を進むので、授業ではなく研究へとシフトします。それに院生として過ごせる期間はたったの2年程度なので、研究と就活を同時並行で進める必要があるでしょう。

スケジュールについてですが、院生一年目(修士一年)の6月には夏インターン選考が開始され、翌月には夏インターンの参加。この間も学会の準備と研究を発表するプレゼン内容をまとめなければならないので、研究室のコアタイム外でも就活と研究の板挟みに遭います。

 

その後は、11月~2月に実施される秋冬インターン、そして3月には学部卒と同じく各種説明会への参加。ただ、学部卒と決定的に違うのが3月の説明会を終えたら、翌月4月には本選考が開始されます。

学部卒が行う本来の新卒採用にまつわる選考は6月と経団連により定められており、経団連に加盟している多くの大手人気企業もその方針に従っているわけです。

ただ、大学院生ですと3月に説明会と選考情報の解禁、4月に本選考がスタートするので、修士二年に上がる前後で就活準備や対策をするとなれば、想像を絶するタイトなスケジュールで身が持たなくなってしまうでしょう。

 

院生は早め早めの行動が不可欠

 

なので、院生は修士一年の春には就活準備を研究と共にこなすことが大事であり、夏や秋になってから就活してしまうと企業選びや対策でミスが生じるかもしれません。

このように、院生は授業がない代わりに研究中心に生活を送るようになるので、就活を進める時期やタスクの多さが学卒と大きく異なります。

それに、専攻や所属するゼミによって語る内容違うにしても、選考では研究の内容や成果にフォーカスを当てられることになるため、ポテンシャル採用では本人の意欲的な姿勢と若々しさが注目される学卒よりも、一層“院生=研究者”としての専門的な能力や知見を掘り下げられることになるのです。

 

院生が就活で意識すべきポイントとは

 

学卒と院生では、就活を開始する時期や新卒として注目される点が違うことが前述で理解できたかと思います。

ここでもうピンと来た人もいるでしょう。院生が上手く就活を進めていくには「早期的な取り組み」が非常に重要。上記でも紹介したように、1年目には学会の準備に参加、2年目には卒業研究の論文作成など、院生は2年という短い期間でやるべきことが山積みであり、その目標を完遂するのも一朝一夕では済みません。そのため、なるべく早い段階から就活をコツコツと進めていかないと、後々で首が回らなくなる恐れがあります。

 

1週間単位で“時間をどう使うか”考えよう

 

毎日朝の8時9時から夕方までのコアタイム内で研究を続け、帰宅後はその振り返りや課題の解消。土日にはアルバイトで生活費を稼がなければならないので、どこかで時間の余裕を確保しておかないと就活に出遅れてしまうわけですね。

自由に使える時間が乏しいので、就活がやりづらくなる気持ちは分かりますが、研究以外での時間を就活にどう割くかを考えることで、選考までの逆算が可能になって進めるペースも掴めるようになるでしょう。

朝から晩までの自身の生活を振り返ってみて、1日の工程に優先順位を設けて「この日は〇〇を集中的に行いたい。◇◇は別日で」と、無駄を割きつつ重要な工程はスケジュールごとで分けるなど、時間の使い方を変えてみてはいかがでしょう?

また、研究と就活のバランスを取るのが難しいと思い悩む人も少なくありませんが、どの学校でも就活事情に配慮して研究の頻度や精度を大目に見てくれます。

体力面や時間面でキツいと感じるならば、教授に相談して就活と研究の時間をどう使い分けていくか考えましょう。

 

研究している分野以外にも目を向ける

 

また、自分の研究が仕事でも活かせるようになるのが理想的ですが、企業選びを充実させたいのであれば得意な分野以外にも目を向ける必要がありますよ。

院生、特に理系大学院生は学卒や文系院生に比べて就職先の選択肢が豊富なのが特徴的。しかし、院生として過ごしている過程で研究分野に興味が薄れてしまえば、その道で食べていくことに抵抗を感じてしまい、内定を得ても嫌々な気持ちで仕事をする羽目になるかもしれません。

同じ研究でも学校と企業での考え方は異なるので、そのギャップに辟易して退職する人も珍しくありませんから。

……と、可能性の一つとしてあえてネガティブな言い方をしましたが、逆に就活の準備をしているなかで、全く興味の無かった分野に惹かれて研究職以外の仕事に進む場合だってあります。

“その界隈でのスペシャリスト”と認識されがちな院生ですが、全く畑違いの業種・職種にも狙いを

定めておけば、選択肢の少なさに困窮しなくなるはずです。

まとめ

 

いかがでしたか? 学卒以上に時間が切迫気味となる院生は、就活を上手くこなすためにはスケジュール調整・管理の徹底と、研究している内容とは関係の無い業種や職種にもターゲットを絞ることが重要になります。

これらを可能にするには、開催されている就活イベントに積極的に参加し、インターンや社員の声を通して多くの情報を“早め”に確保する行動が要となるでしょう。