就活を滞りなく進めていくには、自分の中で就活をする目的や内定を得るための進め方を固めておくことが外せません。独自のコンセプトをまとめ、初志貫徹の姿勢をもって取り組むこの工程を「就活の軸を決める」と言いますが、もしも軸が中途半端なものになってしまうと就活のやり方や方向性に大きなブレが生じる可能性が考えられます。今回は就活の軸の決め方や企業が軸を気にする理由についてお話していきましょう。

 

 

 

そもそも就活の軸とは何か?

 

就活の軸とは簡単に言ってしまうと業界・企業選びのを行うための判断基準です。たとえ同一企業同士でも企業の規模感や魅力は各社で違い、大手中小あるいはベンチャーであっても良し悪しは大きく変わります。

そして、世に溢れる膨大な数の企業からたった一社を選ぶにしても、就活生はまだ実務経験のない立場なので、仕事に関する自分の経験からベストな企業を絞っていくのはなかなか困難です。

そこで、「新卒として仕事をするうえで譲れないもの」や「どんな風土を持ち、特徴を持っている企業のもとでキャリアを積みたいか」といった、価値観とキャリアプランを併せた取捨選択の軸を設けることで、数多ある企業の中から自分の条件を叶えてくれる企業を選択することができます。

 

早期的に自己分析やインターンシップなどの就活準備や対策をしてきた学生が、3月以降で本格的な就活を迎えた後で将来に迷いが生じることも珍しくありませんが、多くの就活生が持つ共通点として就活の軸を定める作業が不十分だったりしますね。

また、大手にばかり注目し過ぎて働くことで得られるやりがいやステップアップを深く考えてこなかった学生は、社会的なイメージに固執した就活の軸を作りがちです。

そうなると企業へ向けた志望動機に説得力が増さないばかりか、入社できたとしても業務やキャリアに関する理想と現実のギャップ、新たな人間関係を築くことへの抵抗で早期退職に繋がるリスクが生まれてしまうでしょう。

自分に合った企業を絞ることを目的とする就活の軸は、将来計画を考えるだけでなくリスク回避のために使えるのです。

 

面接で就活の軸を聞かれる理由

 

就活の軸は学生によってバラバラなため、企業としても応募者がどんな想いを抱いて就活しているのか興味があります。そのため、面接選考にて志望動機や自己PRと同じように自身の就活の軸について質問されることも多々あり、面接を乗り越えるには就活の軸を定めるのはもちろん、企業がなぜ聞くのか? という意図についても目を向けなければなりません。

その理由についてですが「企業選びの判断材料と決断の意思を持っているかを確かめるため」と、「自社と就活生の価値観が合致しているかを見たいから」の2つに分けることができます。

 

まず前者について。毎年膨大な応募が集中し、求人倍率も100~1000倍にまで膨れ上がるような人気企業では優秀で意欲的な学生を選ぶのも楽ではありません。

書類を通過して面接選考に進ませたとしても、前述のようにネームバリューや給与に福利厚生といった社会的なイメージに囚われて志望する学生は必ずいるものであり、単純に志望動機や将来像について掘り下げただけでは有用な人材を見極めるのが困難になるでしょう。

そこで今までどんな軸を持って就活に励んできたのかを質疑応答に盛り込むことで、業界・企業の理解が十分かを確かめ、定めた軸に忠実な動き方をしていて取捨選択の決断ができる人材かを見るのです。

どんなに耳障りの良い言葉を並べても、就活の軸が不十分で抽象的ならば業務を任せることに一抹の不安を抱くことになりますからね。

 

そして後者ですが、星の数ほど存在する国内企業の中からなぜ自社を選択したのかを聞くのはもちろん、就活生が求めている条件を提供できるかどうかをチェックします。

企業と学生の価値観が一緒あるいは近しいレベルならば、向かうべき方向性ややりがいについて不満が生じにくいでしょうし、入社後のミスマッチを減らすことも狙えるでしょう。

 

ブレない就活の軸の決め方

 

前述のように就活の軸が不安定だと、企業のミスチョイスだけでなく労働で得られるやりがいの質やモチベーション維持にも大きく影響を及ぼします。

そのため、本格的に就活を開始する前に就活生は軸づくりをする必要があるでしょう。

まずは自己分析にて、自身がどんな性格でありどんな分野に興味を抱いているのか、そして労働に対して何を求めて将来はどういった人物に成長したいのかなど、“自分”について徹底的に掘り下げましょう。

もし自己分析で就活に使える情報を浮き彫りにできなかったら、広い視点で企業選びを行えないばかりか、妥協や諦観の感情が芽生えやすくなり、仕事への意欲的な姿勢を持つことが難しくなってしまいます。

 

その後、入社後どんな生活を送りたいかを「キャリアプラン(仕事)」と「ライフプラン(人生)」の2つに分けましょう。

どんな役職に就くか、どんな仕事をしていきたいか、どんな家庭を実現したいのかを1年後、3年後、5年後と時期毎で考えていきましょう。

ただ、あまりにも実現の難しいプランを考えてしまうと、条件を叶えてくれる企業を探ることに神経質になって就活そのものがプレッシャーになってしまうかもしれませんので注意しましょう。

最後に自分にまつわる情報を整理したら、今度は企業に求める要望を挙げていきます。

給与や福利厚生といったベーシックなものから始まり、年間休日、新人研修に費やす期間、自宅から会社までの距離など、働くうえで「絶対に譲りたくない」と思う条件をここでは最低5個は考えていきましょう。

 

そして企業にどんなことを望むかを言語化できたら、1位~3位と順序を設けて軸を定めます。

給与を一番に考え、次に残業の有無や時間、最後に社風などと何を重要視するかを考え、“行きたい企業”の理想形が浮かび上がれば、就活の手法や方向性にブレが生じることは無くなるはずです。

まとめ

 

いかがでしたか? 就活に焦って取り組み、やりたいことを見つけられないまま暗中模索で企業選びをしていくと、妥協によって全く自分の性格や特性と合わない企業に入社してしまう恐れがあります。

しかし、前もって就活の軸を固めておけば、早いうちから行きたい業界や企業を見繕いやすくなるだけでなく、マッチ度の高い企業に入って満足度の高い社会人生活を送ることができるでしょう。

まだ就活の進め方に迷いがある人は、本稿でのブレない就活の軸の決め方を参考にしてみてくださいね。