就活は自分の今後を自分の力で考えていかねばならないため、やらなくてはならないことが多いだけでなく、一人ひとりにのしかかるプレッシャーも大きめです。

そのため自分だけで抱え込むのではなく、誰かと連携して行動を起こしていくのが就活を進めていくコツなのですが、学生の相談相手として挙がりやすいのが「親」。家族という身近な存在として自分を支えてくれた人に、将来について相談を促すことは問題ありません。ただ、就活の主導権まで握らせてしまったらその後で思わぬトラブルを引き起こす可能性があるでしょう。

 

 

 

就活相談できる相手をつくるのは大切なこと

 

準備であれ対策であれ、就活を行っていくと誰しもが壁にぶつかるものです。企業選びについてや自己分析の精度、提出書類の書き方や内容の深堀り、面接選考での受け答えの仕方など、能力やキャリアビジョンはそれぞれ違っても就活生は悩みの一つや二つは抱えることになるでしょう。

そのため、何から何まで一匹狼で進めていくのではなく、就活生は相談相手を作っておくことがオススメです。

 

プライベートでも付き合いのある友人や学校の同級生、就活イベントを通じて知り合った就活仲間といった年齢の近い関係。普段お世話になっているアルバイト先の先輩や学校職員に教授など、関わりのある人物に助力を請うのは就活対策の手段としてはうってつけ。

就活の進め方が分からなかったり、選考対策のやり方に困ってしまった時に相談できる相手がいるのといないのとでは、気持ちの持ちようはまるで違ってきます。

特に経験者から与えられるアドバイスは、これから就活をしていくにあたって視野の拡大や企業選びの軸を形成する際に役立つことでしょう。

もちろんテクニカルなノウハウを得られるのも相談相手がいることのメリットに挙げられますが、自分のメンタルを維持するうえでも欠かせません。

 

就活は自分の望む条件を叶えてくれる、肌に合った企業を見つけて入社するのが目的ですが、そのシンプルなゴールに辿り着く過程で、誰もが多大なダメージを負う羽目になります。

憧れていた企業から不採用通知を送られたり、ES・履歴書に記載する自己PRや志望動機の書き方でつまづいたりなど、思いのほか神経をすり減らしてしまうのが就活の恐ろしいところ。

実施している企業は限られますが、事前情報も無く圧迫面接に直面してしまえば、性格や価値観、培ってきた経験に能力の否定が連続して行われるかもしれないため、自己防衛の観点でも相談相手というメンタルの逃げ道を作っておくようにしましょう。

 

親と就活相談した方がいいの?

 

今まで育ててくれた親に就活の相談をするのもありですが、相談の内容次第で有用かあるいは“害”になるかは変わっていきますよ。

その最たる例が「企業選びの軸」ですね。自分で将来を決めることができない人は、近しい価値観を持ち、さらに自分の最大の理解者である親にキャリアビジョンにまつわる判断を委ねがちです。

しかし、親に職業選択のカードを切らせてしまう、とまでいかなくても企業選びの軸に関する悩みを語るのは正直オススメできません。

全ての親がそうだとは言いませんが、就活トラブルで多いのが「親に相談したことで自分らしい就活が実現しにくくなった」ことが上位に挙げられます。約4年前の日本経済新聞でも取り上げられた内容ですね。

 

親と子では就活に関する情報に齟齬がある

 

血縁者とりわけ自分をよく知っている人生の先輩である親に、就活の悩みを相談すること自体は決して間違いではありませんが、親と就活で揉める要因では「意見の押しつけ」がとにかく多い。

それは、自分の子に幸せな人生を歩んでほしいという親心から来るものかもしれません。ですが、自分の思い描く理想と乖離した未来を提示されることで、就活生の選択の自由を奪ってしまうことに繋がりかねないのです。

なぜ親と子供の意見が相反する形になるのか? 単純な話、現代の就活生と過去20年~30年前に就活していた世代とでは売り手・買い手市場や企業ブランド、正社員の存在感など、何から何まで違います。

 

たとえ親が相手でも意見を鵜呑みにするのは危険

 

特にバブル世代に就活していた親世代だと、経済情勢や大手企業への絶大な信頼といった古い価値観を今日まで持ち込んでいるケースが顕著。そのため子供が仕事への面白さや将来性を意識して就活しても、大手への就職を強要したりネームバリューがある企業で働くことが安泰だと囁く光景も見受けられます。

ですが、今や大手でも大量雇用削減が行われていますし、AIやRPAの導入によって事務職を始めとする単純作業が代替されているため、親の常識やノウハウが現在の就活事情で通用するとは言えないでしょう。

それを真に受けた挙句、就職後にミスマッチに苦しんだりギャップの大きさに堪えられなくなって早期退職した新卒の姿も珍しくありません。

なので、自己分析で使うためのエピソードの掘り下げや他己分析の際に協力してもらう分にはオススメできますが、それ以外で相談するのはやめておいた方が無難です。

 

親に相談するならどのタイミングが良いか

 

人によってどんな業種職種を選択し、どういう将来設計を立てていくかは変わっていくものですが、就活で踏む手順や工程そのものは共通しています。

ただ、どんなタイミングで親に就活の悩みを打ち明けるべきかは気になるところですよね。

しかし、前述の解説でもある通り、企業選びの不安や軸の形成について話したら相手に自分の人生に関する手綱を握られかねません。そのため、相談(というより近況報告や対策の手伝い)を切り出すのはある程度自分のキャリアプランが定まってきた時期や、選考を控えたタイミングが良いでしょう。

また、企業選びについての相談は最悪の場合、親子関係を崩す危険性を含むため親以外の就職のプロに相談する方が理想的。

時間が経過した後で就活や働き方に関する自分の意見を話した方が、相手に「自分の人生についてじっくり時間を割いて真剣に考えたんだな」と納得させやすくなるでしょう。

もしも不安を払拭できないならば、就活エージェントを利用して彼らからのアドバイスをもとに説得に導く手段もオススメです。

まとめ

 

子供の幸せを願うがあまり、就活について事細かに口を出してしまう“子離れできない親”は意外と多いもの。それが悪いこととは断言できませんが、意見を押しつけられたことをきっかけに、仕事選びや将来像を見出せなくなって“就活うつ”を発症したり、全く適性の無い企業で働く羽目になった新卒も毎年大勢いらっしゃいます。

もしも誰かに就活の相談をしたいと望むならば、親にではなく友人や教授などの利害関係のない間柄、内定獲得まできっちりサポートしてくれる就活エージェントを頼る方が建設的ですよ。