学生なら誰しもが経験することになる就活。3月には企業の広報活動が、6月になると採用に向けた本選考が解禁されます。就活をスタートするタイミングや目的は、人によってさまざまであっても、このようにスケジュールはある程度固定化されているので、新卒入社を目指す就活生は早期的に準備を行い、ミスや遅れが出ないように常に時間を意識しておかねばなりません。ただ、全ての学生が順当にことを運べるわけではなく、家庭や学校の事情によって秋や冬の時期から“出遅れる”形でスタートする人もいらっしゃいます。もしも「就活に出遅れた……」と感じたら、どういう手段を取ればいいのでしょうか?

 

 

 

就活で出遅れることはよくある話

 

はじめにお伝えしておきたいのですが、就活を本格的に行っていくのが秋や冬になってから……というのはよくある話であり、残された時間を有効的に使って“なすべきこと”を徹底すれば、新卒としての内定獲得は可能です。

よくSNS上でも、「もう世間では内定式が実施されて、自分は未だに無い内定だし最悪」と絶望の声を漏らす人を散見します。しかし、新卒採用は何も春や夏に限ったものではなく、秋や冬の下半期にも採用活動を積極的に行っている企業は多いので、諦めなければ必ず良い結果に導けるはずです。

では、この時期(10月下旬)になっても就活を頑張っている就活生は、一体どんなタイプなのかを見ていきましょう。

 

秋冬で就活を開始した人達とは?

 

まずは、春から開始して未だに内定が無い、あるいは現状に満足できず希望が叶うまで企業選びに明け暮れている「継続組」。次は夏の公務員試験に敗れてしまい、仕方なく民間で働くことに移行した「公務員試験組」。そして、海外留学から帰ってきたばかりで就活に着手したての「留学組」と、部活やサークル、あるいは家族間での事情で就活が遅れた「後発組」などタイプはさまざまです。

他にも、「就活自体が面倒臭くて後回しにしていたけれど、周囲が内定を取り始めて危機感を覚えたから今になってスタートした」。「働かなければという意識はあっても、やるべきことや方向性が見えなかった」という人もいますね。

就活の話題になると、5月~6月のうちに内定を得て悠々自適な学生生活を満喫している人達の姿にフォーカスを当てがちですが、このようにそれぞれ異なる背景を持って今から始めることになった就活生は意外といるものなのです。

 

企業も承知のうえで採用活動をしている

 

そして、そういった人達がまだ残っていて、本気で就活をしているんだということも企業はしっかり認識しています。先ほども言いましたが、この時期になっても就活をしているというのはよくある話であり、実は下半期のほうが企業と就活生がマッチしやすい。

簡単な話、秋や冬は春頃に比べて、留学やら就活継続やらで能力的にも経験値的にも多様な就活生が集まりやすいだけでなく、焦燥感や危機感によって本気で取り組む人の母数が増加するため、企業が危惧する内定辞退にも発展しづらい傾向にあるのです。

なので、ごく一部を除いて「まだ内定を取ってないのかよ、てか今さら就活し始めたのか」とあからさまにネガティブに捉える企業は少なく、むしろそういった事情があって遅れてしまった人を狙って採用活動をする場合も多いので、無い内定で闇堕ちする必要はありませんよ。

 

出遅れたときに注意したいこと

 

9月10月から就活を始めた立場であっても、無理のない時間配分や選考に関する対策を入念に行っていれば挽回することができます。

ですが、この時期に行われる就活は春や夏と比べてどう違いがあるのかを認識していなければ、後々で就活を進めるペースや進捗度自体に影響を及ぼす場合も無きにしも非ず。

以下では、出遅れ組がどんなことに注意すればいいのかをポイントに分けて解説していきましょう。

 

時間と採用数の少なさで追い込み過ぎない

 

現実問題、採用活動を行う企業数や採用の枠そのものが春に比べて減っていくのは事実であり、採用の基準が極端に跳ね上がる、選考のフェーズが多めに設けられるなんてことはなくても、少ない求人に後発組が集中するので選考突破の難易度は以前よりも高めになるでしょう。

もちろん、提出書類のクオリティー、志望動機や自己PRの深堀りがきっちり行われていれば、魅力的な人材として相手に映りやすいので頑張り次第で突破は可能。

しかし、秋冬で就活する人というのは往々にして遅れたことによる“負い目”から、下手気にスケジュールを詰め込み過ぎてしまう節があります。

それによって体力的にも精神的にも余裕が無くなってしまい、アピールするべき点が雑に仕上がりやすいのです。

「何としても遅れを取り戻したい」と躍起になる気持ちは非常によく分かりますが、スピーディーに動こうとして粗が出てしまわないよう注意しましょう。

 

視野を狭めないように気をつける

 

また、企業選びついても触れますが、数少ない大手の募集に意識を向けすぎて、中小や認知度の低い優良企業の研究を疎(おそろ)かにしてしまうのはご法度。

秋や冬でも大手企業に限定してアプローチをかける就活生は大勢いますが、人気のある大手企業も夏頃に内定辞退者が出てしまったために、抜けた採用枠を埋めるつもりで限定的に再募集をかけます。なので、大手志向が強くても気がついたときにはもう打ち切られているというケースも珍しくありません。それだけでなく、今まで大手のみに絞っていたために自分の特性に合った中小やベンチャー企業の情報収集や対策が不十分になってしまい、いつの間にか卒業を間近に控えてしまった、なんてことも見受けられます。

なので秋採用が盛んなこの時期は、ネットだけでなく学校の就職課に出ている求人も活用して、規模に関係なく興味のある企業を多めにキャッチアップして視野を広げておくように。

 

周囲と自分を比べて余計なダメージを負わない

 

就活生といえど人間ですから、どうしても自分の置かれている現状を周囲と比べてしまいがち。

他の人と自分では就活を開始したタイミングやその背景などで大きな違いがあるので、比べること自体に意味が無いのですが、上手くいかないとなぜか他者のことが気になってしまい、未だに内定の無い自分を否定してしまう。こうなってしまっては就活に対するモチベーションを保つことが難しくなるだけでなく、最悪の場合は就活うつに陥る可能性も生まれてくるので、「いちいち比較するな」とまでは言いませんが、それによって自身をネガティブに評価してしまうのだけはやめてくださいね。

就活は競争ではないですし、最終的に自分と適性の合う企業と巡り会って無理なく働ける将来を築くのがゴールなので、「早めに内定が取れた」「遅れたうえに就活が上手くいってない」だけで人間的な優劣は生まれませんよ。

 

出遅れを巻き返す方法

 

まずは、卒業までの期間を逆算して就活に使える時間はどのくらいなのかを、ある程度割り出しましょう。

しかし、ただそこで企業説明会や短期インターンなど、ありったけの工程を詰め込んでしまうのはNG。就活に使える時間を掴めたら、そこから企業の採用活動や就活イベントの有無、エントリーに割ける時間など、あらゆる要素を計算に入れたスケジュール調整を行ってください。

そうすることでブッキングの心配が無くなるだけでなく、体力の維持も容易になるので落ち着いて就活に取り組むことができるはずです。

 

また、説明会やOBOG訪問で情報収集をする際、右も左も分からないままやみくもに参加するのではなくて、事前に「自分が何を知りたいのか」という目的意識を持つようにしておきましょう。

これらのイベントは企業の仕事内容や職場風景、社員の性格などを把握するうえで欠かせませんが、何を得たいのかを認識していないまま臨んでしまったら、情報の重要性が分からず上手に取捨選択できなくなるだけでなく、貴重な時間の無駄遣いになってしまいます。

最後に、上記にてスケジューリングの大切さを説きましたが、後発組は自由に使える時間が少ないので準備はなるべく同時並行で進めていきましょう。週に2日~4日はマルチタスクで行って、残りは一つの事柄を突き詰めるなど、日によって作業の配分を変えていくことで就活にメリハリがつくのはもちろん、がんじがらめ状態で精神的な余裕も確保しやすくなるはずです。

まとめ

 

いかがでしたか? 抱えている事情によってやむを得ず就活を遅れてスタートさせる新卒就活生は多いですが、年内あるいは年明け後で満足のいく形で内定を得るためには、まず「焦らないこと」が大切。

本稿にもあるように、秋以降でもやる気のある就活生の確保を狙って採用活動を続けている企業は残っています。なので、前述の注意点や巻き返し方を参考にして、気持ちの良い社会人デビューを実現しましょう!