従来の面接では実際に企業へ赴き、人事担当者と向かい合って話し合うのが一般的でしたが、ネットの普及と発展によって、今ではWeb面接なるものが多くの企業で取り入れられております。実際に対面するわけではないので、コストや緊張度は今までの面接に比べて軽減出来ますが、機械を介したやり方のため、イレギュラーな事態に陥る事も多々あるでしょう。今回はweb面接の概要や進め方について解説をしていきます。

 

 

Web面接とはどんなものなのか?

 

Web面接(オンライン面接)とは、インターネット上で企業と応募者の面接を行う手法であり、スマホやタブレットなどのマルチデバイスの普及と機能の向上化に伴い、近年注目を集めています。特にここ数年で国内の大手企業を中心に、IT化(AIやRPA)が導入されてきており、“テクノロジーの応用で無駄を割く”事がビジネスシーンの一大トレンドとなっております。それは採用活動でも同じ事が言えて、汎用性の高いツールを上手く用いて人材の精査や確保を容易に出来るかどうかが、企業存続に繋がってくるのです。

しかし、なぜここ数年でWeb面接が大きな広がりを見せているのかというと、大きな要因として“少子高齢化”が挙がる事でしょう。今ではどの業界でも若手の育成が容易ではなくなり、新たな労働力の確保が企業間の共通の課題となっております。その影響で就活も売り手市場として学生の価値が見直される事となり、働く事に意欲的で優秀な学生なら早期的に内定をいくつも獲得出来る環境に変貌しました。

 

採用活動が激化、企業間の競争率が高まった事は学生に別企業に引き抜かれる機会も増えた事を意味しており、画一化した従来の方法では人材不足を解消出来ないと考え、地方の学生や海外の人材、実績のある中途のキャリア組の採用に目を向ける事になります。

ですが都内近郊に住んでいる人ならまだしも、県外や他国など遠方に住んでいる人と対面での面接を行う場合、当然複数に渡って行われる選考で掛かる金銭的・時間的コストは多大。

企業も遠くにいる応募者に応じたスケジュールを組む必要があるので、人員配置や会場の押さえなどで大きな負荷が生まれるでしょう。

いくら自社に興味を持って働く事に前向きな若手層を見つけて選考を検討したとしても、その工程で割く労力や費用が膨大なのは困りますよね。

 

 

そこで助け舟となるのがWeb面接。こちらではインターネット環境さえ整っていればTV電話のように企業とコンタクトを取れるので、たとえ距離の問題で簡単に企業の元に足を運べなくても自宅で面接を行えるのです。

スマホではなく主にPC内のソフトとカメラ機能を使って相手とやり取りするのですが、一般的にWeb面接で使用されるのはSkypeとなります。これは無料で扱えるだけでなく、ビジネスツールとして国内企業でも浸透している代物です。

他にも企業オリジナルのソフトやチャットワークで面接する場合もありますが、多くの場合でSkypeを指定されますね。

さらに、Skypeなどのツールを使って面接する事はコスト削減以外のメリットも含んでいます。

就活生はワークライフバランスや働き方改革というフレーズに敏感ですが、志望する企業が時代の流れに順応出来るところがどうかは企業HPや説明会だけだとなかなか推し量れないもの。

そこで従来の対面ではなくWeb面接を取り入れる事で、企業は就活生に柔軟に対応出来る姿勢をアピール出来るので、「ここは働きやすい企業なのかどうか」の判断を助ける事にも繋がります。

就活生も面接の開始時間まで自宅でリラックスでき、面接も慣れた環境で落ち着いて行えるので、プレッシャーを感じにくくなります。

 

このようにWeb面接は就活生と企業共に得られるメリットが大きいのですが、中小や零細企業ではまだまだ対面面接が主流でWebが浸透していないのが現状。

しかし来年には中小規模でも働き方改革が適用され、採用活動にも変化が生じるのではないかと予測されています。

 

どんな準備が必要になる?

 

Web面接を行う上で必要になるのは、指定されたコミュニケーションツール(Skypeなど)、アカウントの準備とカメラ・マイクといった環境の準備、そしてスーツです。

本稿を読んでいる人の中には私用でSkypeを使う人もいらっしゃるかと思います。しかし言うまでもなくプライベート用のアカウント・プロフィールでWeb面接を行うのはご法度です。

もしも面接選考をWebで行うとなった場合は、必ず新たにアカウントを用意して、相手を不快にさせないような写真とプロフィール文を作成しましょう。

また、Web面接はよほどの事情が無い限りPCで行うようにしてください。

「スマホでも大丈夫なんじゃないの?」と思うかもしれませんが、スマホは周辺の声を拾いやすく、自分の声以外の雑音や声が混じってしまうと面接に支障をきたしてしまうのです。

それに電話回線でなくネット回線で面接を行うとなると、回線が不安定な状態だとSkypeがいきなり“落ちたり”、会話していても音ズレが発生する事もよくあります。

また、面接中でもいきなり他者から電話やLINEが来る可能性も大いに考えられますので、スマホではなくPCを用いるのが無難でしょう。

 

カメラはPCに備え付けられている事が多いですが、品質を気にして別途用意しておくようにしましょう。マイクも相手の声を聞き洩らさず、自分の声がしっかり反映されるようにイヤホンとマイクが一緒となったヘッドセットがオススメです。

ただゲーミングヘッドセットではなく、色も形も変に主張していないビジネスシーンに適したタイプを選択するように。

そして、自分の部屋で面接を行えるからといって服装を軽んじてしまえば即印象悪化に繋がります。たとえweb面接でも本番では対面と同じくスーツ着用が大前提です。

最後に、もしも自分の部屋でPCを通して面接を行うのであれば、事前に清掃を済ませておきましょう。Skypeなどで映る画面は意外と視野角が広く、自分で気づかなくても相手からは余計のものまで見えてしまうなんて事も考えられます。

態度や身なりを整えていたとしても、その背後でゴミが散乱していたりポスターやフィギュアがそのまま残っていたら、相手に面接の本気度を疑われてしまいますからね。

 

Web面接の対策法

 

Web面接は対面と違った特徴を持っていますが、選考の流れにそこまで違いはありません。たとえ画面越しのやり取りでも決められた時間通りに行うので、そこまで難しく考える必要は無いでしょう。

 

10分前にはログインしておく

 

web面接では開始10分前には必ずログインするようにしてください。面接会場前の待ち合いスペースで待機しているわけではないので、相手はこちらの状態を把握出来ません。

時間ギリギリになっても就活生が一向にログインしていないとなれば、企業に「準備が出来ていないのか」と疑われたり「何かトラブルがあったのか」と心配させてしまう可能性もあるでしょう。

そんな事にならないためにも、面接時間の10分前にはSkypeにログインして相手を安心させてくださいね。

また、開始時刻になったらこちらからいきなり電話を掛けるのではなく、チャット機能を使って面接準備完了の旨を伝えましょう。その後は企業からの着信を受けていよいよ面接が開始されます。

 

カメラを置く位置と見る角度はチェック必至

 

前述にて、服装や部屋の片づけを説明しましたが、自分を映すためのカメラ位置も気をつけなければなりません。

カメラは必ず着席した自分の目線に合うように位置を調整しましょう。もしカメラが自分の顔より低いところに設置してあると、相手は角度的に下から覗き込む形になるので“上から目線”な印象を与えてしまいます。

本番の途中で繋がったままのカメラを弄る事は失礼なので、選考に臨む前に何度も位置確認とテストを重ねておきましょう。

また、向かい合った状態なら相手の目を見て話す事が普通ですが、カメラ越しでの会話ならばPC画面ではなくカメラを見るようにしましょう。

Web面接に慣れていなければ無意識に画面を見てしまったり視線が泳いでしまうかもしれませんが、画面を見ているという事は向こうから“塞ぎ込んでいる”ように見えてしまいますよ。

それだけでなく自身の声量やPCとの距離間にも注意です。当たり前ですが画面に近い状態で話すと伝わる声量も比例して大きくなっていくので、ここも友人や家族に協力してもらい、ベストな距離と声のボリュームを掴みましょう。

 

電波の強いインターネット環境

 

繰り返しになってしまいますが、インターネット環境が不安定なままだとタイムラグや回線切れが起きかねません。せっかく日程調整やアピール内容を固めていたのに、当日機械のトラブルで面接が滞ってしまうのは非常にもったいない。

それを避けるために、PCは無線Wi-Fiではなく有線で繋げて強度を上げておきましょう。

また、もしも画面が消えり音声が拾えなくなった場合は、すぐさま電話にて状況を伝えて謝罪するように。機械を使った面接なのでトラブルはある意味仕方ありませんが、ここで大袈裟に慌てて時間を多く割いてしまうと相手にトラブル対処の能力や冷静さを疑われてしまいます。

 

周囲の音を遮断

 

面接で余計な音(音楽や環境音)が聞こえてしまうと相手の心象を損なってしまいます。自宅でWeb面接を行うのならば家族に静かにしてもらうようお願いしましょう。人によってはインターネット環境が整っているワークスペースに移動するかもしれませんが、他の人に迷惑を掛けない意味でもドアや窓を閉じておくように。それでも余計な雑音を拾ってしまうようなら、相手に事情を説明してきちんと謝罪を挟んでおきましょう。

 

Skypeのプロフィール

 

SNSやLINEなどのコミュニケーションツールでは、好きな画像好きな紹介文で個性を主張するのが普通ですが、面接で利用する場合はビジネス用に書き換える事が大切。

プロフィール画像は風景画や自身の写真に変え、アイドルやアニメ・ゲームなどのアイコンにしておくのはNGです。

まとめ

 

いかがでしたか? 国内でもWeb面接を採用する企業は増加傾向にあり、就活生は自宅でリラックスして行えるだけでなく、企業も交通費やスケジューリングに会場の準備などで大きなコストを払う必要が無いので、将来的には対面での面接に取って代わるのではないかと言われております。ただ、画面越しといっても油断せず、本来の面接のようにマナーに反した行為をしたり、準備不足で相手に迷惑をかけてしまわないように十分注意して取り組みましょう。