公共交通機関や商業施設の多さから、都市部は「住みやすい」「働きやすい」と支持を集めやすいですが、人口過密度や多大な生活コストで辟易し、地方に就職する事を視野に入れる人も少なくありません。最近ではIターン就職を気にする就活生も増え始め、地方もそれに伴い移住者への支援制度を整えてきていますね。今回の記事では地方で働く事に迷っている方向けに、Iターン就職の解説をしていきましょう。

 

 

 

Iターン就職について知ろう!

 

現在住んでいる環境以外で働く事を「Uターン就職」「Iターン就職」「Jターン就職」と呼びますが、今回取り上げるIターン就職は“出身地とは違う土地に移り住んで働く事”を指します

例えば、東京23区内で生まれ育った人が県外の地方都市に住み、その土地の企業の元で働くって感じですね。出身地→都市部→出身地のUターンや出身地→都市部→地方のJターンの二つと異なり、就職で故郷に戻ったり、故郷に近しい地方都市で働くわけではありませんので間違えないようにしましょう。

近年では、少子高齢化や都市への人口一極集中による過疎化を避けるために地方移住者へ厚い支援を送る場所も増加しており、また「若手の力で地方活性化に繋げたい」と考えて、東京や大阪といった都市から多く離れた土地に移住し働く事を希望する就活生も現れ始めています。

もちろん都市部出身に限らず、地方から地方へ移って就職する事もIターンに該当しますよ。

 

東京では電車やバスといった公共交通機関が充実しているだけでなく、ショッピングセンターやコンビニの数も多いため買い物も容易、そして娯楽産業も集中しているため利便性が高く住みやすいのが魅力的です。しかし、その“弊害”か、国内外からの移住者や旅行客の数は常に飽和状態であり、一つの都市に1000万人を超える人間が住んでいるため、人的トラブルや物価・住宅費の高騰が目立ちます。また地方に比べて天災によるインフラ麻痺に慣れていないので、有事の際は対応が遅れがちです。

そして、労働者の敵であるブラック企業も都市部で生まれやすく、働き手を“やりがい搾取”で酷使する光景が問題視され、なかなか新卒の帰属意識や待遇が改善されないという点も気掛かり…。

 

 

しかし地方では、高齢者社会の影響を多大に受けて若い人も都市に流れていくという側面を持っていますが、東京よりも物価が安くて同じワンルームを借りるにしても2、3万円ほどの差があるので、大幅に生活コストを抑える事が可能です。

電車やバスなどの本数は少なくなってしまいますが、日常的な満員電車に苦しむ必要も無く、コンクリートジャングルな東京よりも気温が落ち着いているため過ごしやすさは段違いといえるでしょう。

幸か不幸か高齢者の数が若者よりも多いため都会の喧騒とは無縁。都市よりは治安も良く緑豊かな自然も豊富なので、結婚や子育てを含め長期的に住みたいと考えるならばIターン就職は最適ですよ!

特に近年の就活生は自身の成長に意欲的なだけでなく、ワークライフバランスに関心の高いタイプも見かけますから、都市にこだわる理由が特に無ければ前向きにIターンを検討してみてはいかがでしょう?

 

地方での就活は難しい? Iターン就職の進め方

 

Uターン就職を行う大きな理由では、「実家のある地元で、培ってきた能力を発揮したいから」が一番大きな理由に挙がりますが、Iターン就職ですと「知らない土地で働いてみたい」「人が多い都市より地方の方が就職のチャンスがありそう」「都心の大手企業より地方なら転勤が少なそうだから」といった意見が印象的です。

 

ただ「知らない土地で働く事に興味がある」といっても、本格的な就活に差し掛かればネックになるのが“交通費”“宿泊費”“移動時間”“企業の数”でしょう。

現実問題、地方活性化や自己実現のために特定の地方企業にターゲットを絞っても、お金に余裕が持てない、説明会や選考の度に片道何時間も消費しなければならない事で、Iターンを諦めてしまう就活生も少なからずいらっしゃいます。

Iターン就職を成功させ、地方で地道にキャリアを積んでいる新卒を対象とした調査でも、「住んでいた場所で説明会を開催してくれる企業がいなかったので、自分の足で現地に向かうしかなかった」「夜行バスは体力が心配だったので新幹線を使ってたが、やはり金銭的負担がツラかった」などの声が頻繁に聞かれますね。

ですが、UターンやIターン就職で有効的な節約術を覚え、世の中のサービスを上手く活用すれば、本来掛かるはずの時間や費用を抑える事が出来るはずです。

 

なるべく費用を抑えて就活したい!

 

まず「交通費」ですが旅行者がよく活用する夜行バスを使うのもアリ。費用はピンキリでありバスの狭さや混雑具合で満足度は大きく変わりますが、大抵は往復2万円程度あれば事足ります。しかし“夜行”なため夜間を通して走り続けるので休憩の時間も多くなく、ずっと固めの座席に座る事になるので体力的にもなかなか厳しいでしょう。

そこで朗報! 実は鉄道・航空手段でも同じくらいの値段で夜行バスより楽な移動を実現出来るのです。こういった会社では学生や若者向けの割引制度を設けており、移動に掛かる時間も費用も無理なく短縮出来ます。鉄道の場合は販売しているフリー切符を使えば一定区間を何度も乗り降り可能になるので、頻繁に特定の地方に回らなければならない人は活用しましょう。

 

次が「宿泊・飲食費」。日帰りが難しいくらいの距離を移動する場合は当然、その土地に宿泊する事になるでしょう。

そうなると「移動は節約出来ても宿泊費飲食費は厳しいでしょ?」と思うかもしれませんね。

しかし、ビジネスホテルやシティホテルでは“就活生向けサービス”を取り入れているところもあり、金銭的に余裕の無い人でも無理なく活用出来るリーズナブルなプランを用意していますよ。

飲食も手軽な値段で一緒に済ませられるので非常に心強いですが、全てのホテルにこのプランが備わっているわけではないので、必ずインターネットで確認を取っておきましょう。

他にも、“就活カフェ”を使えばケータイ・スマホの充電や軽食が出来るのはもちろん、更衣室で着替えも可能、有料ですが備え付けのコピー機も利用出来るので、向かう土地で発見したら休憩や準備目的で使う事をオススメします。

 

企業の情報はどう集める?

 

生まれ育った環境から離れ、新たな土地で就活・労働していくとなると、言うまでもありませんが“どんな企業があるか”を調べる必要があるでしょう。

東京や関西圏の都市部と比べると地方は企業数が少なめですが、“地域貢献度の高い仕事”“人との繋がりを大事にする会社”など、地方ならではの“豊かさ”を持つ企業が多いですね。

ただ問題は「そういった企業の採用情報をそうやって探るか?」。UターンIターンを経験した新卒で多かったのは“企業公式HPの閲覧”でした。二番目が“地元で開催された合同説明会の参加(Uターン向け)”。その次が“就職ナビでUターンIターンページをチェック”が浮上しました。

それぞれ情報の入手経路は異なりますが、近年では多くの地方自治体が東京で相談窓口を常設しており、就職者・転職者向けに企業情報や生活補助(住宅費や交通費)に関する有益な情報を提示してくれますよ。

まとめ

シビアな言い方をすると新卒として地方で就職する場合、東京に比べて先進的な働き方や給与の高さは期待出来ません。しかし、賃貸や物価が良心的で生活費を抑えられる、都心よりも通勤のストレスを軽減できる上に、自然の心地良さや人のぬくもりに触れる機会が多いのは地方ならではの利点といえます。もしもIターン就職を選択肢に入れるのであれば、就活生をサポートする補助制度やサービスを必ずチェックしましょうね!