例年よりも1ヶ月ほど梅雨明けが遅れ、毎日が30℃超えと全国的に熱気極まり、いよいよ本格的に夏の様相を呈してきましたね。春から就活に励み6月あたりで無事に内定を得た人は、残りの学生生活をどう謳歌しようか計画を立てている事でしょう。ですが反対に、この時期になっても未だに内定を獲得出来ない人や、事情があってこれから就活を始める人もいるはず。そうなると「もう夏だし今後本当に内定を取れるのか」と不安に思う事でしょう。そんな人達に向けて、今回は夏採用と秋採用についてお話していきます。

 

 

 

 

現在の内定率はどのくらい?

 

現在の就活では3月1日に説明会が、6月1日に本選考が解禁がされるわけですが、某就職支援メディアが就活を行っている大学生(20卒)を対象に行ったインターネット調査によると、6月1日の内定率は70.3%、先月7月時点では85.1%を記録しました。これは2012年に調査を開始して以来の最高値であり、人材の売り手市場がいかに影響しているかが見て取れますね。ちなみに昨年の19卒の7月内定率は81.8%で、内定率そのものは年々上昇傾向にあります。

ただあくまで“内定率”であり、内定を獲得した学生がそのまま入社するとは限らず、中には継続して就活に励んで一度受けた内定を辞退するケースもあるでしょう。

なので内定率は上がっても採用活動をする企業は相変わらず競争に揉まれ、優秀な人材を確保・定着させるために苦戦しています。

 

今年はゴールデンウィークが新天皇即位というビッグイベントを挟み込み、異例の10日連休となっていましたが、それを見越して多くの20卒は早期的に就活対策を行い、思いのほかネガティブな影響を受けませんでした。それは過去最高を記録した内定率を見ても理解出来ますね。

また、今年の就活生の姿も軒並み落ち着いた姿勢を見せていたのも印象的。

就活生全体を対象とした“1ヶ月間に活動した事(5月中)”という調査によれば、「就職に関する情報収集」は43.0%と、昨年19卒の61.8%と比較して何と18.8ポイントも大きく下落している事も判明しています。他にも「面接など対面で選考を受けた」「ESなどの書類を提出した」も調査に含まれますが、どれも数値は昨年よりも下がっており、特に就職に関する情報収集が43.0%にも拘わらずその後の内定率が過去最高値なのは正直驚きですね。

 

これから就活を始める人のスケジュール

 

既に時期は夏本番の8月に差し掛かり、3月から就活に取り組んで未だに内定ゼロだったり、留学や部活動などの事情で今から就活を始める人は「もう良い企業は残っていないのでは?」と、半ば諦観の気持ちが浮かんでいるのではないでしょうか?

現在、就活を続けている数は全体の約3割程とされており、人によっては書類・面接選考の真っ只中、企業(業種や職種)研究の途中など段階は様々です。

 

夏になり周りが次々に内定を獲得し焦る気持ちは十分理解出来ます。しかし毎年の就活では内定辞退のリカバリーで企業は採用活動を継続するもの。また企業によっては事業や独自の採用方針で夏採用や秋採用で人材を確保する事も珍しくありません。

それに6月最終週に遡りますが、その時点でエントリーを受け付けている企業は1万4000社以上も残っており、まだまだ夏採用・秋採用で満足のいく良い企業と巡り合えるチャンスは残っていますよ。

 

夏採用秋採用でも良い企業は残っている

 

「そんな事言ってもう8月だし大手は絶望的でしょ」と考えるかもしれませんが、大手企業の中にも当初の規定数に反して人材を十分に採る事が出来なかったところも少なくありません。

また、大手のグループ企業も毎年夏採用にて積極的な採用を行うのでご安心ください。

たとえ中小規模でも認知度は薄くても社員を大切にし、充実した福利厚生を用意している環境だってあります。

 

よく巷では「時間が経過しても未だに採用募集を掛けているところはブラックだから人が来ない」と囁かれる事があります。しかし“会社基盤に優れ、将来性のある優良企業”でも学生が他所に“浮気”をしたり、同一業界でブランド力のある企業の影に隠れているだけなど、人が来ないのにはブラック以外の背景があるものです。

ネット社会で簡単に企業の評判や内情を確認出来る昨今、採用に躍起になる企業に疑いの眼を向けてしまうのは仕方ない事ですが、先入観のみで選り好みしてしまうと“チャンスを棒に振る”リスクを犯してしまうかもしれません。

 

今後のスケジュールは?

 

先ほど触れた“3割の就活生”は夏秋の採用に注力する事になるわけですが、まずは夏採用冬採用の時期について認識しておきましょう。

夏採用は6月末から8月末までを指し、6月の終わり頃にエントリーを受け付けますが7月初旬で締め切る事も多いので、志望企業を見繕ってもエントリー期間を過ぎてしまったなんてケースもよく見受けられます。春からスタートして良い結果を生み出せなかった人は継続して動いていると思いますので、猛暑で厳しい闘いとなりますが身だしなみを崩さずしっかり対策していきましょう。

 

そして秋採用に関してですが、こちらは9月から開始して11月頃で終わるもの。企業によっては選考が年を跨いだりするので“全ての企業が9月~11月”とは言い切れません。

こちらに参加する人は夏採用でも結果を出せなかった人、公務員試験に落ちて一般職にシフトした人、そして獲得した内定を蹴って就活を長期で継続している人などが該当します。

そのため、春や夏に比べて選考突破の難易度は高めなので、過去の就活と同じ感覚で臨んでいると手痛いしっぺ返しを食らう可能性があるでしょう。

 

もう既に8月に突入している手前、今更夏採用の準備に言及するのは“時すでに遅し”ですが、「秋採用で勝負をかけたい」と考える人は今の内に残った時間を使って、研究作業や志望企業の選考対策を重ねておきましょう。

ただ秋採用は他の採用と比べて時間間隔が短く、9月になればいよいよ“卒業”が現実味を帯びてきます。それに残った企業は“計画していた採用の規定数に達していないから募集を掛ける”のであって、十分な採用を確保したらすぐに締め切る場合も言うまでもなく考えられるでしょう。

そのため夏以上に時間を意識しなければならないですが、焦ってボロを出さないように、ゆとりを持った行動を取ってくださいね。

 

内定を貰うためのコツ

 

春や夏採用に比べて就活延長組や初参加組が一つの企業に集中しやすいため、内定獲得のハードルが割と高めになる秋採用。ただ先ほどもお伝えした通り、残った企業も条件が良く働きやすい環境も多いので、最後まで諦めず情報を精査していきましょう。

もちろん、就活が解禁された時期よりも市場に出回る企業数や採用枠が減っている事は事実。

ですが、たとえ秋でも大手の金融機関やシステム会社では元々の採用人数が多い事と内定辞退の影響で内定の可能性は大きいです。

それに前述でも取り上げた大手グループ企業でも、大手企業(親会社)の存在に就活生が気を取られてなかなか注目されませんが、福利厚生は親会社に準ずるレベルであり、選考の難易度もそこまで高いわけではないので覚えておきましょう。

 

他にも法人顧客を専門に扱うBtoB企業も狙い目。こちらでは企業の性質上、消費者と接する機会が少ないため就活生の認知度が低く、優良にもかかわらず人が集まらないという特徴を持っています。

企業視点でいうと人材を確保しづらいためツラさが目立ちますが、就活生からすれば“穴場”なので是非チェックしてみてくださいね。

そして、成長意欲の高い学生に人気のベンチャー企業では、社員数が少ないので他の企業よりも貪欲に人材を確保したいと考えています。ただ、ベンチャーでは過酷な労働環境で新卒でも平気で“使い捨てる”ブラックな場所が多い傾向にあるので、企業選びの際は変に妥協せず、企業の情報を漏れの無いように拾っていきましょう。

 

 

残暑厳しい時期に数多の就活生が“椅子取りゲーム”に汗を流す事になる秋採用。闇雲に各社にエントリーを出すのは失敗のリスクを考えるとオススメ出来ません。

秋採用で内定を獲得しやすくするには“在籍校に求人を出している企業”を狙っていくのが得策といえます。なぜかといえば簡単な話、特定の大学に就職課を通して求人を出しているという事は“その学校の生徒を欲しがっているから”です。

そのため、独自に企業を探していくよりスピーディーに選考フローに進む事が出来るでしょう。

 

また、就活生の心強い味方である就活エージェントを活用するのも効果的。

就活エージェントは書類や面談を通して就活生の希望に沿う条件を持った企業を選び、そして選考を効率良く進めていくための段取りを行ってくれます。

それだけでなく、エージェントがES作成や面接対策なども協力してくれるので、自分だけで行うより確実かつスムーズに就活を進められるでしょう。

 

そして選考に進んだら企業に“必ず聞かれる質問”があります。「何で今も就活を続けているのか?」「未だに内定が無いのは何故だと思う?」「もう〇月だけど他所の内定は持ってる?」が代表的ですね。

もしこういった疑問を投げかけられたら“絶対に嘘をつかない”ようにしましょう。確かに8月9月10月で就活をしている負い目を感じるかもしれませんが、企業は質問を通して就活生の真摯な姿勢や弱さ・失敗と向き合える能力を図ります。相手(人事担当者)は人を見るプロですので、下手に偽ってしまうと途端に相手の心象を下げてしまうでしょう。

もし尋ねられたのなら、正直に自分の経緯や就活に向けた考えを語ってくださいね。

 

まとめ

 

就活生の内定獲得を後押ししてくれるありがたい売り手市場ですが、「時期が遅れてもこの流れなら内定なんて余裕だろ」と慢心していると後半になって必ず後悔します。特に今回のテーマである夏採用秋採用では、就活を継続する人と夏でスタートした人が入り乱れるだけでなく、時間が経過する毎に企業の採用枠がどんどん埋まっていくので、焦りは禁物ですが残された時間の使い方には細心の注意を払ってくださいね。