夏のインターン参加を今か今かと待っている21卒の学生も多いかと思いますが、インターンシップを経験さえすれば就活が上手くいく…というわけではありません。インターンで各企業にエントリーを掛けるにしても、なるべく自分に合った企業選びをしておかないと貴重な時間を無駄にしてしまうだけです。今回はそんな学生を対象に、就活が上手くいくための業界・企業選びについてお話していきましょう。

 

 

 

 

業界研究の必要性

 

 

 

いきなりですが、就活を失敗してしまう学生の多くはこの業界研究が不十分だったりします。“業界”とは事業の大枠を指し、仕事・サービスの内容の違いで企業を分類する際によく使われる言葉ですね。なのでそれぞれ異なった特徴を持つ企業同士でも、同じ業界に属していれば似通ってくる点も多々見受けられるでしょう。その種類は数多く存在しており、私達の生活に馴染みのある小売やサービス。そしてマスコミや金融にメーカー、通信といったものも含まれます。あまり、というか全く就活の場面では見かける事はありませんが芸能界も“業界”ですね。

同じ業界にいても各々が違った取り組みをしている。なので就活の際はそれぞれの企業の差別化を図る事と、気になる業界の仕組みと将来性を知って志望動機に深みをもたらす事を目的に取り組まなければならないのですが、就活生の一部では説明会や短期インターン後に本格的な業界研究を行うケースを見かけます。言うまでもありませんがこれでは“遅すぎます”。

一般的な業界研究は就活が解禁される3月以前から進めて、説明会などを終えた後はESなど必要書類の作成に時間を充てる事が基本です。そして業界研究が疎かになってしまうと、就活生時代の企業に対するイメージを上手く払拭出来ず、入社後に業務の中身や業界の特徴に関するギャップが生まれて早期退職してしまう事も…。

そういった失敗を犯さないためにも、十分な時間を確保して業界研究を進めていく必要があるのです。これが徹底しているだけでもその後に行う企業研究の取り組みが容易になるだけでなく、得られる効果も違ってきますよ。

やり方については新聞やネットニュース、セミナーにOBOG訪問などとありますが、進めていく上で肝心となるポイントは意外と多いですが根気よく取り組みましょう。希望する業界の市場はどうなっているのか? 志望する業界が抱えている課題や事情とは? そして代表者はどんな人物達なのか? こういった情報を押さえておくだけでも、その業界の動向に関する理解力が違ってきます。

そこから同一業界に属する企業毎の強み(業績推移や将来的な見込みなど)を見比べていきましょう。

 

企業研究の軸と重要性

 

 

 

業界研究が一段落したら次に進めるべきは企業研究。業界研究で得る事が出来た情報を基にして志望する企業を複数決めたら、各社毎の特徴を理解して自分の適性にマッチした企業へエントリーする事になります。業界研究と同様に就活を無事満足のいくよう進めるには企業研究も十分に行う必要がありますよ。特定の業界に狙いを定めても、そこに属する企業は大手中小含めて膨大な数に膨れ上がる事でしょう。そんな時「自分が行くべき場所はどこなのか」を迷わないために、各企業の強みや業界内の立ち位置、競合他社との違いを明確化して、お目当ての企業を絞っていきましょう。

「数撃ちゃ当たる」が通用しないのが就活の常。ターゲットを絞って確実にハートを射止めるためにもこの作業は非常に重要です。

そして企業研究は志望動機の具体性や説得力を増させる狙いもあります。じっくり企業の中身を調べていけば自ずと“その企業にしかない面白い点が見つかるはず。それを更に掘り下げていく事で「何故この企業が良いのか」「この企業でどんな事がしたいのか」といった、将来像の形成も容易になるはずですよ。この作業を上手に行うには“ただ調べるだけ”ではなく“その企業で働くイメージ”を持つ事が大切になります。

また、企業選びでは必ず“軸”を持つ事が重要。要するに自分なりの判断基準を定めておくわけですね。企業によって違ってくる仕事内容や福利厚生に社風などが軸に含まれますが、これが自分の中で決定していないと前述の「何故この企業が良いのか」が曖昧になってしまいます。それを避けて長期的に一つの企業で勤めるためにも明確な企業選びの軸を持ってくださいね。

 

こんな業界もある! 業界研究のための一覧

 

 

 

ここからは業界研究がまだ途中、あるいは研究を始める前の人向けに、業界一つひとつを取り上げていきましょう。

 

小売業

 

こちらはその名の通り“販売”をメインとした業界であり、卸売業やメーカーから仕入れた商品製品を百貨店・スーパーマーケットやコンビニ、各分野に特化した専門店などの店舗でモノのプロモーションイベントから販売までを手掛けていきます。

これらは同じ業界に位置しているわけですが、言うまでもなくコンビニやスーパーマーケットなどの業態でのビジネスモデルは大いに違ってきます。

ちなみに車のディーラーも小売業に該当しますよ。

そして学生の中には小売業を「ただ仕入れて売るだけ」と捉える人もいらっしゃいますが、消費者によって求めるモノや得られる価値は違いますし、トレンドやターゲット毎にマーケティングの仕方も工夫しなければなりません。

 

サービス業・インフラ業

 

サービス業・インフラ業では“形の無いサービスを提供する事”が仕事になります。具体的にはBtoB(企業:企業)、BtoC(企業:消費者)の違いがあり、その二つを掛け合わせたタイプも企業によって存在しますよ。

主に個人相手では外食や福祉にレジャー、教育や旅行を通じてサービスを提供し、法人(企業)だと建築関係や人材の紹介・派遣、コンサルティングといった分野を手掛けます。

他にも企業や個人宅のセキュリティー、ガスや電力といったエネルギーの開発など。このようにモノとサービスで顧客に“安心と安全”をもたらすのです。

 

メーカー(製造業)

 

原材料を加工して食品や消耗品、自動車・建築物、素材や設備を開発・生産する業界です。“メーカー”と一口で言っても取り扱うモノによって「生活用品メーカー」「耐久消費財メーカー」といった感じで分類されるのも特徴的ですね。「食品・農林・水産」「建設・住宅・インテリア」「鉄鋼・金属・鉱業」「精密・医療機器」といったように細分化出来ます。開発の拠点はあくまで国内。しかし自動車メーカーなどでは国外に自社工場を設けて生産性を上げたりしているのが特徴的ですね。

以前までは製造・販売までがメーカーの姿でしたが、近年では製造だけに留まらずサービスを通じて顧客と長期的な付き合いをする場所も現れ始めました。

 

金融

 

金融では真っ先に銀行が浮かび上がりますが、他にも個人・法人の保険関係や株式売買などを行う証券が含まれます。

銀行の種類でもメガバンクや地方銀行に信託銀行と様々ですが、特にメガバンクは毎年就活生に大人気ですね。しかし一昔前から「就けたら安泰」と囁かれていましたが、数年前に大手のメガバンクにて数万人規模の雇用削減が行われ、過去に比べると注目度は落ちてきています。

 

IT・ソフトウェア

 

情報技術業界とも言われますが、ここではインターネット上の膨大な顧客・企業情報を管理運用したり、Webサービスの開発を行ったりします。今ではスマホやタブレットで様々な情報を手に入れられる時代ですので、時代のニーズに沿ったアプリやシステムの開発をする事が重要になります。

そしてAIの発展やIoT・RPA技術の普及で機械が人間の代わりを担う流れになっており、その進化に携われる意味でも、IT・ソフトウェア業界はエンジニア志望者には注目の的にされやすいです。

 

商社

 

前述であった小売と密接な関係にあるのが商社(卸売)ですね。役割としては輸出入で得た商品や商材を小売店や販売します。国内取引だけでなく企業によっては海外のメーカーとやり取りする事もあるので、コミュニケーション能力や語学力に自信のある人がよく志望しますね。

また、様々な分野・サービスを提供する「総合商社」、特定の分野のモノを扱う「専門商社」の2つに分けられます。

 

マスコミ

 

放送・出版・広告を通して人々に情報を提供するのが仕事です。「マスコミ」と聞くと新聞やテレビ・ラジオが思い浮かびやすいですが、今ではWeb媒体を用いてサービスを提供するのもこちらに該当します。働く環境としてはテレビ局や出版社、広告代理店がメインですね。どれもメディアを使って多くの人の感情を揺り動かす事が出来るので、求人倍率(特にテレビ局)は1000倍以上と非常に高いのも印象的。

まとめ

いかがでしたか? このように業界内でも社会的なニーズや各々の強みで仕事の種類は大きく変わっていきます。「昔から憧れていたからこの仕事がしたい!」と望んで企業選びをしていくのもいいですが、まずは志望する業界の成長度や安定度そして特徴を把握し、自分の就活の軸と照らし合わせて考えていきましょう。その後はお目当ての企業でインターンを経験して、その企業が本当に自分に適しているのかを分析してくださいね。