就活生の皆さんは数年間の学校生活で様々な努力や苦悩、そして思い出を培ってきた事と思います。学生の本分である学業や部活にサークルの経験、ボランティア活動そしてアルバイトなどが挙げられますが、そういったエピソードをどう就活に応用しようか悩んでいる人も多いのではないでしょうか? 今回は志望動機から自己PRまでの練り方を紹介していきます。これを読めば、履歴書の作成や面接での質疑応答もスムーズに行えるようになりますよ!

 

 

 

 

 

 

 

志望動機で話すべきエピソード

 

 

 

 

就活を進めていくと必ず履歴書やESを書き込んでいく作業にぶつかりますが、毎年数多くの就活生が抱える悩みの一つに「志望動機の考え方が分からない」がよく浮かび上がります。志望動機は企業の興味を引くために欠かせない重要な要素なので、たとえ時間に差し迫っている立場でも十分に時間をかけて情報に違和感や漏れが生じないように考えていかなければなりません。

もちろんそこを理解していてもなかなか筆を進められないのが志望動機の“面倒”なところ。どんなに素晴らしい実績や体験談を豊富に持ち合わせていても、そのエピソードをどう志望動機に繋げていけばいいのかが分からないと、書類を読む人事担当者に「ウチじゃなくてもいいんじゃないの?」「その経験と志望度がどう関係してるの?」とツッコミを入れられる可能性が出てきます。

 

“魅力的な志望動機”を生み出すには、そこに盛り込むエピソード選びをまず気にする必要があるのです。というのも、志望動機や自己PR内に含まれるエピソードは、ただ単純に学生時代の思い出話を聞かせるためだけに存在するのではありません。

「サッカー部で県大会に出た」とか「自発的なボランティア活動でゴミ問題に取り組んだ」などが挙げられますが、いくら耳障りが良く誇らしい話を書いたところで企業の心には響かないでしょう。

 

志望動機で大事なのは“自分がどんな人間で、経験から何を学んだか”を明確にしつつ、“熱意を持って自社の業務に向き合える人材なのか”という事。

数々の経験を通じて自分にどんな変化があったのか? その過程にどんな課題や悩みが生まれて如何にして乗り越えたのか?

このように読み手の興味を引くためには“自分の内面”を知れるようなテイストを心掛ける必要があります。中身としては“誠実さ”や“成長した姿”を訴えかける内容がいいでしょう。

 

自己PRにすべきエピソード

 

 

 

 

それでは今度は自己PRのエピソードについて考えていきます。自己PRを考えるにはまず自己分析を行って半生(学生生活や学校外の取り組みなど)を細かく掘り起こしていく事が大前提になりますが、他の就活生に負けないと自負出来る強みから将来の展望を浮き彫りにする自己PRは、志望動機に比べると自分の個性や希望を盛り込みやすいのが特徴的です。

ここから先では学生のタイプ別(文系・理系・体育会系)から、その他の活動(アルバイト・ボランティア・ゼミ)に根差した自己PRの例文を紹介していきましょう。

 

就活エピソード:文系の自己PR

 

最初に文系について触れていきますが、他のタイプと違い文系は学校で学んだ事が仕事に直結する事はまずありません。英語などの語学から法学に関する学習を重ねてきたと思いますが、仕事では英語そのものが利益に繋がるわけではありませんし、専門的な知識を擁してもそれを活かせる業種・職種に入れるかは正直微妙なところ。つまり文系の自己PRでは、仕事に対する熱意やコミュニケーション能力といった要素で勝負をかける必要があります。他の分野と違って仕事に直結するスキルを初めから身に付けているわけではないので、具体性に富んだ将来像を語る事が選考を突破する上でのカギになるでしょう。エピソードをピックアップしていく点についても、文系は理系などとは違って“生活圏内”でネタを集めやすい強みがあり、サークルや生徒会などの活動から趣味の範囲までを自己PRに活かす事が出来ますよ。

 

『私は映画が好きで、毎日最低3本は必ず鑑賞するようにしています。ジャンルや年代問わず多くの作品に触れてきたおかげで、物語の世界観から登場人物の性格、特徴を素早く理解出来る情報処理能力を身に付ける事が出来ました。その能力は日常生活でも役に立ち、初対面の方とお会いする機会でも、その人がどんな人物でどんな特徴があるかを会話の中で掴み取り、良好な人間関係の構築に繋げられるようになりました。そして日常的に映画を見続けているおかげで、どんな物事にも好奇心をもって取り組む事が可能になりました。この意欲的な姿勢は御社の業務にきっと役立つスキルだと考えております。』

 

就活エピソード:理系の自己PR

 

理系の就活は文系と違い、学校(研究)で学んだ事がそのまま仕事に直結するのが最大の特徴です。数字に関する柔軟な姿勢から専門分野への豊富な知識と経験、論理的思考力やPCなどのスキル保有など。学業は言うまでもありませんが、どれだけ研究に対してストイックに取り組み目標を達成してきたかが、選考を通過するためのポイントになるでしょう。もちろん自己PRでもそれは変わりません。自分がどんな人物で、今までの活動内容を志望する業種・企業でどう活かしていくつもりかなどを明確化する事が大切ですよ。

 

『自分の能力を高めようとする力があります。設計の授業ではテーマである減速機を会社で製品化される条件を想定して設計を行いました。材質のコストや製作が容易であるかを常に考え、解らない点は会社で設計を担当したことのある教授に相談しました。また、正しく効率のよい図面を描けるように、CADの資格を取得したり、現場での整備や使用方法を学ぶためにインターシップでポンプの解体、組立を経験しました。』

 

就活エピソード:体育会系の自己PR

 

次は体育会系の紹介になりますが、こちらは文系・理系とは少しばかりベクトルの異なるものですね。体育会系では“集団行動”を根幹とする取り組み方が特徴的。先輩後輩の上下関係は特に厳しく指導し、過酷な練習メニューを経験して肉体的にも精神的にも成長出来るというのは、縦社会で一朝一夕で解決出来ない課題をチームで向き合う企業にとって有用だと言えます。「体育会系は就活で有利」というのはこういう側面があるからなのです。

しかし自己PRの作成では、経験や実績を前面に出し過ぎてしまうと他の就活生に埋もれる可能性が大きくなってしまいます。あくまで企業が知りたがっている事は部活の活動そのものではなく、“自身が経験から何を学び”“目の前の壁をどう乗り越えてきたか”だという事を忘れないようにしましょう。

 

『私は学生時代にラグビー部に所属していましたが、部活を通じて“仲間”の大切さを知る事が出来ました。ラグビーは15人体制でボールをトライというゴールへ持っていく事が目的になりますが、それは全員が一つに纏まらないと実現出来ません。大人数で一つのボールを奪い合う競技故に、私はチームの結束感や信頼感を大切にしてきたつもりでしたが、その認識が十分でなかったと反省する機会もありました。それは私が怪我によって試合はおろか練習にも参加出来ず、マネージャーの役割を担った時の事です。マネージャーは部員の水分補給からグラウンドの整備など幅広く手掛けるものですが、実際にやってみるまではここまで大変なものだったと想像も出来ませんでした。その気持ちを踏まえ、チームに復帰した後は試合の目的が“レギュラーの成果”ではなく「ラグビー部全体の成果」と捉えるようになり、自分やチームだけではなく「裏で支えてくれるマネージャーや試合に出れない部員のためにも結果を残したい」と考えられるようになりました。』

 

就活エピソード:アルバイトの自己PR

 

学生にはお馴染みの存在であるアルバイト。社会人経験の無い立場でも仕事の動かし方やビジネスマナーの学習、そして多くの人との繋がりを実感出来る機会ですので、就活で使われるエピソードとしても“ネタに困りづらい”特徴を持っていますね。たとえアルバイトでも実際に戦力の一部として店舗に勤める事になりますから、当然ある程度の売り上げや集客率(成果)を気にしなければなりませんし、それに伴い責任も負って課題も生まれていくでしょう。そういった体験が社会人としてデビューした後に、どう発揮していくつもりかを簡潔に纏めていきましょう。

 

『私は問題解決に対して積極的な姿勢を持ち合わせています。学生時代は3年ほど小売店でレジ打ちのアルバイトをしておりましたが、お店の抱える問題にスタッフの接客能力が低く、お客様の満足度が低いという点が含まれていました。そこで私は今まで以上に職場環境へ意識を向けるようになり、そこから「スタッフの表情が暗い」「声が小さくお客様が聞き取れていない」などの問題点を見出しました。それを改善するべく自発的に接客マニュアルを作成し、始業前のミーティングでスタッフと共に読み合わせと意識付けを行う事で店舗全体の接客態度は大きく向上しました。その結果売り上げが3割ほど上がっただけでなく、お客様からのクレームの減少にも繋がりました。この経験は貴社での接客業務でも大いに通用するものだと考えております。』

 

就活エピソード:ボランティアの自己PR

 

ボランティア体験も自己PRで使いやすいテーマですが「率先して〇〇をした。そして〇〇という結果を残した」だけでは、ただの自己満足になってしまうので上記の解説のように“人柄”“努力の過程”“今後活かせるスキル”を盛り込む事を忘れないように。そしてボランティアの基本概念である“見返りを求めない行動”は、あまりに誇示し過ぎてしまうと「そのホスピタリティ精神は利潤を追求する企業での働き方に適していないのでは?」と捉えられてしまうので、エピソードを基に自己PRを作成する際は注意しましょうね。

 

『私は学生時代、週に1回の頻度で地元の老人介護施設でボランティア活動をしておりました。初めは入居者の方からそっけない態度を取られたり、厳しい言葉をかけられたりで心が折れそうになりましたが「このままではいけない」と考え、信頼を勝ち取るために方針転換を行いました。ただ指示された事を事務的に行っているだけではダメだと思い、まずは職員の方の対応の仕方を注意深く観察し、高齢者のかかりやすい病気の勉強も日常的に取り組みました。その結果、一人ひとり異なる介護の仕方を理解する事ができ、どんなにツラくても真摯に向き合い寄り添う事で入居者の方から笑顔で感謝されるようになりました。私はこの経験によって「積み重ねた努力は必ず報われる」という事と、相手の気持ちを思いやって行動する素晴らしさを学ぶ事が出来ました。』

まとめ

 

 

いかがでしたか? 志望動機・自己PRの考案は多くの就活生を悩ませやすいですが、勉強であったり趣味であったりと誰しもが必ずアピールに繋げられるエピソードを持っているものです。しかし就活生の中には「こんな些細な出来事では他の就活生に負けてしまうかも…。」と考えてしまう人も少なからず存在します。ここで言いたいのは、人柄や経験は十人十色ですしそこに優劣を設けてエピソードを蔑ろにしてしまうのは非常に勿体ないという事。学校内やプライベートなど就活で使えそうな要素は遠慮せずどんどんストックしていきましょう。