6月の選考解禁から1週間以上経過している現在、既に大手の志望企業を含めいくつも内定を保持している学生も多いかと思います。逆にこの時期に入っても未だに内定ゼロで、今後の就活の進め方に迷いや焦りの気持ちが生じている人も大勢いる事でしょう。また、中には志望度の低い企業の内定を承諾してしまい「まだ他にも選択肢があるのでは?」と、再スタートを視野に入れている人も…。そんな人達向けに、今回は面接の対策や就活の考え方についてお話していきます。

 

 

 

 

 

 

 

一次選考と最終選考では、面接対策の仕方が違う

 

 

 

 

 

同じ面接選考でも、一次・二次面接と最終面接(役員面接)ではそもそも受け持つ面接官の“立場”や聞かれる内容などに大きな違いがあります。なので最初の面接を突破出来たからといって、次回の面接も従来通りのアティチュードで挑むと跳ね返される可能性の方が大きいです。

では面接選考にはどんな種類があり、各段階にはどんな背景があるのかを見ていきましょう。

まず書類選考や筆記試験などを通過した人は最初に一次面接を経験する事になるわけですが、ここでは企業の人事担当者が主に面接官を担当します。企業によってはそれに加えて入社3年~5年目の一般社員も参加する場合もありますよ。

 

中小企業やベンチャーに零細企業では、この第一回目の面接で社長や希望している配属予定部署の責任者が受け持つ事も珍しくありませんが、大手の人気企業や優良企業といったそれなりの基盤と社員数を抱える場所になると、大抵が数回に渡って面接のフェーズを複数設けて(計3回が多い)、最後の方で経営に密に関わる社長・役員に配属予定部署の責任者と話し合うのが定石となるでしょう。

二次面接はどんな感じかというと正直な話、上記で説明した一次面接とそこまで大差はありません。面接官も一次の時のように人事担当者が受け持つ事になりますが、“他のメンバー”は一般社員からもっとキャリアのある現場の責任者(管理職や中堅社員)になるのが特徴的ですね。

 

 

 

そしてここをクリアし、最後に待っているのが企業の上層部が待ち受ける役員面接。まさに“内定を得るか否かの正念場”という場面なわけですが、先ほども触れたように企業のトップ陣営が各選考を乗り越えてきた就活生の中身を更に精査していきます。

今までは現役で働く一般社員や人事担当者が相手であり、面接特有の緊張感もありますが途中には雑談などによるアイスブレイキングも兼ねており、多少は落ち着きやすい空気に感じたと思います。

 

しかしここでは企業の舵取りをしている人間が自分を入念にチェックする事になるので、一次や二次に比べるとピリッと張り詰めたような雰囲気になる事も…。

逆に考えればそれだけ志望している企業が、一緒に働くために自分の事を真剣に見てくれているわけです。ここまで到達出来たのなら「憧れだった企業が自分に期待と興味を抱いているんだ」と誇りに思っていいでしょう。もちろん選考を行う上でゴールになるのは“無事に面接を終えて内定を得る事”ですが。

 

各面接ではどんな点をチェックされるのか?

 

前述で一次から最終までの違いについてお話しましたが、各面接では就活生のどんな要素を企業は見ていくのでしょう? 最初の一次面接は応募してきた膨大な人数の就活生をある程度絞るために、社会人として必須のスキルである“会話力や論理的思考力の有無や度合い”を確認します。

これによって自社の業務をこなせる水準に達しているかどうかが分かり、参加している一般社員も“現場で一緒に働くイメージ”がしやすくなるのです。

そして二次面接だと引き続き人事担当者が面接を担当しますが、ここで管理職やキャリアを積んだ社員が加わってきます。なぜ彼らが面接官を受け持つかというと、管理職や中堅社員は“人を見る能力”に長けているのが特徴的。二次では“就活生の性格や価値観といった人柄・能力”を精査していきますが、この人間的な面を深堀りし漏れなく判断するには彼らの存在が必要不可欠なのです。

 

そして経営者や役員に部署の責任者が待ち受ける最終面接では、“業務や企業そのものへのマッチ度とキャリアビジョン”を確かめます。いくら優秀なスキルや実績があって人間的にも落ち度が無い就活生が来たとしても、企業の在り方や事業および社内環境(社風や人間関係)に対して高い関心や意欲的な姿勢が無ければ、結局は早期退職や職務怠慢による生産性低下(不利益)に繋がりかねません。

そんなリスクを負わないためにも、経営者目線で「この学生は本当に自社に合致した人材なのか?」を判断するわけですね。

また場合によっては一次・二次の時のように志望動機や自己PRも行いますが、経営者側の心に響かせるために以前よりも企業理念への共感や企業実績への深い理解をアピールの中に組み込む必要もありますよ

 

 

面接を通過する上で重要なポイント

 

 

 

 

 

ここから先は「どうすれば一次から最終までの面接を突破出来るのか?」という対策法について解説を入れていきましょう。面接を滞りなく進める大前提の条件として、就活生は社会人としてやっていける基礎能力をアピールする必要があります。ほぼ初対面となるクライアントや一般のお客さん、そして同期に先輩上司と問題無くコミュニケーションを取れるか? そして必須となる技能・知識の吸収に前向きで柔軟に取り組めるかといったスタンスも、相手が知りたがっている情報の一つです。

 

これらは“希望する・興味のある業務”と自身が学生時代に培った能力や考え方を絡めると切り出しやすいでしょう。肝心なのは“自分の特性が業務にしっかり結びついているかどうか”です。

これを可能にするには、選考の前に自己分析と企業研究にじっくり時間を取れているかに掛かっていると言っても過言ではありません。

企業も膨大なコストを費やして採用活動を継続しているので、適性の無い人間に仕事を任せようとは考えないでしょう。

 

 

 

そして言うまでも無いですが、企業の質問も何の違和感なく回答する事も大切です。相手からの質問に対して“とんちんかん”な回答をしてしまったら、ストレートに「会話すらまともに出来ないのか」とマイナスな評価を植え付けてしまうでしょう。実際のところ、こういったミスを犯す就活生が非常に多く、緊張や対策(受け答えの練習や理論武装)不足によって企業の質問を瞬時に汲み取れず間違った回答をしてしまうのです。

例えば「学生時代に頑張った事は?」というシンプルな質問に対して「私は〇〇サークルに所属していました。そこでは〇〇な活動をして〇〇という実績を残しました」という回答をしたとしましょう。

 

この時点で凄まじい違和感を覚えますね。“頑張った事は?”という疑問に対して“どこに所属してどんな結果を残した”というのは、あまりにも質問者の意図に反した答えだと判断出来ます。

面接で重要な要素である“苦悩・努力の過程”や“経験から学んだ事”をそこまで気にせず、自身の輝かしい経歴や結果だけに注目してもらおうとする姿が、面接を通過出来ない就活生の特徴です。相手が知りたがっている情報と自分が語りたい情報のズレを見直さない限り、一次・二次だろうと最終面接だろうと突破は難しいでしょう。

 

 

 

また、志望動機や自己PRを話す際は必ず“結論ファースト”で切り出しましょう。「私は〇〇です。なぜなら~」という形式ですね。過去の体験や自分の考えを含めたアピールはどうしても内容的に長くなってしまうもの。ある程度のボリューム数やトークの着地がいつなのかを相手が早い段階で理解していないと、こちらの都合で長時間“拘束”してしまう事になり、話そのものの理解度低下や長々と喋られる事へのストレスに直結します。なので絶対に結論を先に置いてからエピソードの要点にまとめを完結に語っていきましょう。

 

これでも落ちてしまった時に振り返り

 

 

 

 

ここまで長く解説した後でシビアな事を言いますが、いくら企業ニーズを十分に理解して面接に臨んだとしても、相手が他のライバル(就活生)に魅了されたり自分のアピールが企業に上手く伝わっていないと合格の道は途絶えます。これら対策法は通過の可能性を高めるというだけであり、合格を保証するものではありません。“必ずしも良い結果を残せるわけではない”というのが就活の常です。

それでも内定を獲得するために早々に切り替えて就活を継続していく必要がありますが、“不合格”という過去の失敗の経験は決して無駄ではないのです。

 

企業によって採用活動の流れから欲しがる人材の特徴は大きく違いますが、面接での形式的な質問内容や会場でのマナーに受け答えの仕方に違いは生まれません。そこで、次の選考に挑む前に「過去の面接では何が足りなかったのか?」「自分が話している時の企業サイドの表情はどんな感じだった」など、面接の風景や自身の振舞いなど“失敗した光景”を振り返る事が、次回の面接で結果を残すカギになるのです。

それだけでなく「そもそも自分は何を目標に就活を進めてきたのか?」「スタート時と現在で将来の展望にズレはないか?」なども振り返る事で、冷静に自分自身を客観視する事が容易になり、次に挑む事への恐れや緊張感が薄れる効果も期待出来ますよ。

 

 

 

そして第一志望の企業にお祈りされ、志望度がそこまで高くない企業から内定を得ていると「まだ他にも良い企業が残っているのでは?」と考えるかもしれません。もちろんまだ6月の就活解禁時ならば時間的に余裕がありますし、就活の継続も視野に入れていいでしょう。ですが“妥協する事”も重要な考え方です。この場合の妥協は単純に「第一志望に受からなかったから滑り止めからの内定で“我慢”するか」というものではありません。たとえ第一志望でなくても「試行錯誤の連続で、ようやく内定をくれたこの企業こそが自分の居場所だったんだ」と考えを変えてみる事を意味しています。

 

もちろんお目当ての場所ではないので、最初は第一志望との比較で不満や後悔が当然浮かんでくる事でしょう。しかしその企業にも給与や社風に待遇面など必ず魅力は存在します。そこに満足して「この企業こそが一番ベストな環境だったんだ」とあえて妥協もとい意識変革するのも、前向きな働き方を実現する手段といえるでしょう。

まとめ

 

 

いかがでしたか? 記事の前半では面接選考の種類や注視される要素の違い、そして後半では選考に落ちてしまった後の考えの変化について触れていきました。面接では相手の立場次第でどこをチェックされるかは異なり、それに伴いアピールの仕方にも違いは出てきます。最終面接では企業の経営陣を相手にするので、独特な雰囲気も相俟って緊張は一次・二次よりも跳ね上がるかと思いますが、その前にまず自分と企業のフィーリングは適っているのか、そして相手はどういう視点を持って接してくるのかを落ち着いて考えましょう。そうすれば自ずと答えるべき内容が明確になるはずです。