社会人として成長していくために就活では自分の長所や短所、仕事に求める事や具体的な将来像を明確化していくわけですが、対人関係がものを言う就活では意外と心理学が役に立ちます。相手(企業)が何を求め、どんな人材を理想としているのかをESの記入項目や人事の発言で読み取る事で、就活を有利に進められるはずです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

面接時に皆が共通して感じる心理状況

 

 

 

 

学校の友人や教授、アルバイト先の同僚やお客さんとは問題無くコミュニケーションが取れるのに、企業を相手取る面接選考だと何故か上手く話を切り出せない、あるいは想像通りに会話出来たはずなのに相手からの印象が悪かった…。こういうケースに陥る就活生も多いかと思います。

正直な話、たった数十分という短い時間内で学生の適性を測っていくわけですし“面接”と聞いてポジティブな気持ちになる学生はなかなかいないでしょう。自身の性格から半生に能力を、書類上の情報や社員との受け答えでどの程度かを判断される時間。よっぽど自分の個性に自信を持ち、語りたがりなタイプでない以上は「早く終わってくれ!」と思ってしまうのが普通ではないでしょうか?

 

実際就活生からも「話す内容(志望動機や自己PRなど)を固めて臨んだけど、いざ面接会場に到着したら場の雰囲気や人事の態度でパニック気味になった」という声が毎年のように囁かれます。それだけ学生の中の面接に対するハードルは高く、準備万端な状態でも気持ちが押し潰されがちになってしまうのです。また面接も「個人面接」「集団面接」「圧迫面接」という具合に企業の選考の仕方によって形が変わります。特に圧迫面接はあえて辛辣な対応をする事で、学生のストレス耐性や受け答えの能力をチェックするのですが、慣れていない環境に加えて目上の人物からのプレッシャーで委縮してしまい、途中で心が折れてしまう場合もよくあります。

 

では面接に苦手意識を抱く学生の心理状況とはどういったものなのか? もちろん心の大半を占める要素が言うまでも無く“不安感”でしょう。面接は企業が求めるニーズから人事の気分次第で回答の次第はいくらでも変化します。「相手の発言や雰囲気に沿った適切な回答をしなければならない」「我を押し通して不快な気持ちにさせてはならない」そういった発想が緊張度を更に高めて、“柔軟な対応”への自信を失わせ、面接への不安・恐怖心を根深いものにさせてしまうのです。

しかもそれは一過性のものではなく、一度失敗を経験したら次の選考(別企業の面接)に対して二の足を踏む結果にも繋がってしまいます。誰もが「ミスはつきもの! 次で取り戻そう」とすぐに切り替えられるほど強靭なハートを持っているわけではないですものね。

 

 

 

 

ですが、あえて助言を呈すならば面接で失敗してしまい第一志望からお祈りされてしまったからといって、いつまでも就活(面接)に絶望していても仕方ありません。技術的にも適性的にも相手の理想に適わなかった。その結果は“よっぽどの理由”が無い限り覆る事はありませんし、他にも魅力的な企業は沢山存在しています。面接の風景はとどのつまり“対話”に過ぎず難しく捉えるのは止めましょう。相手にどう思われるか、どうアプローチすれば良好な関係を築けるか、それらを上手く言語化させていくのは練習を積み重ね場数を踏んで慣れるしかありませんが、人としての“相手の気持ちやある程度の空気を読む力”が備わってさえいれば、面接は決して難攻不落の城というわけではないのです。まずは“面接=企業に取捨選択される時間”ではなく“面接=憧れの企業に勤める社員の時間を独占出来る機会”と考えて、自身の面接に対するハードルを下げてみる事から始めましょう。

 

 

企業(面接官)が何を求めているかを読む

 

 

 

 

希望する企業で内定を獲得出来る。これこそが就活の理想的なゴールといえますが、それに至るにはまず相手企業が“どんな学生を欲しているのか”を掴み取る必要があります。「当たり前の事を言うんじゃあないよ」とお叱りの声を頂くかもしれませんが、意外とこの“ニーズに沿った就活”を深く理解しておらず失敗してしまう学生も多いのです。昨今の就活事情は売り手市場という稀にみる人材不足であり、どの業種・企業でも多くの優秀で仕事に意欲的である学生を引っ張りたいと躍起になっています。内定を与えて安心したとしてもその矢先、他の企業に浮気されて内定辞退を喰らってしまい、泣く泣くコストの高い採用活動を継続…。こういった光景ももはや珍しくありません。ですが勘違いしてほしくないのですが、いくら人材不足だからといってどの企業も“誰でも歓迎”しているわけではないのです。

 

語学力や簿記といった資格など能力的には問題が無くても、業務への適性や企業の方針に共感出来なければ、働いた後のモチベーション維持に不安が募るでしょう。最悪の場合は早期退職に繋がって新卒はファーストキャリアを、企業は苦労して手に入れた人材を失う結果に陥ってしまいます。難関大学に在籍しているからといって大手入りの切符を取り放題という事ではありません。スキルだけの問題ではなく「自分の持ち前の性格・主義や経験に基づく学習内容が、相手の求める人物像と合致しているか?」この情報無しでは就活は乗り越えられないといっても過言ではないのです。ですが自分の実績や培ってきた能力に多大なプライドを持ち、それを前面にして売り込む手法は、逆に他の自分と大して変わらない就活生達に埋もれるリスクが含まれます。

 

「これだけの経歴や資格があるんだから書類(ES・履歴書)の時点で注目の的だろ」。確かに学生としては優秀かもしれませんが、残念な事にそれだけでは企業の興味を引くのは難しいです。

チームワーク(結束力)を重んじる場所ならコミュニケーション能力や協調性、クリエイティブな働き方が特徴的な職種ならば発想力や粘り強さが必要など、入念な業界・企業研究とミスマッチが生まれないように、自分の特性や強みを自己PRに無駄なく盛り込んでアピール出来た者が成功を掴む事になります。

 

 

 

 

長くなってしまい申し訳ありませんが、“営業職”で考えてみると分かりやすいかと思います。法人・個人を相手にアポを取って商談を持ち込む営業職ですが、話し上手で性格が明るければ誰でも勤まるというわけではありません。たとえば不動産業界での営業職ならば、がっちりとした成果主義が基本ですので、テレアポや飛び込みなど“数を追えるほどの体力や覇気がある”人材がよく求められます。他にも人材派遣の営業なら明るさは必須ですが「どの企業なら担当する人材がマッチするのか」を冷静に分析する力も必要になるでしょう。このように志望する企業が「どんな特性を持っているのか」を業界・企業研究で把握して、自分と相手との共通点を浮かび上がらせる事が肝心になるのです。そして企業によっては提出を求められる事になるES。これは履歴書とは違いエントリーした企業から独自のフォーマットが送られてくるわけなので、記入項目そのものが企業の聞きたい事なんだと置き換える事が出来ます。つまり与えられたESの質問を、如何に不自然の無いように埋められるかも選考突破に関わってきます。

 

 

 

相手の心を読む”事で面接が有利になる

 

 

 

そしていよいよ心理学が就活でどう活かされるかに触れていきますが、まずはベターな「初頭効果」について解説しましょう。これは要するに“第一印象”を決定づける要素であり、出会って6秒以内で相手の印象が決まる事を意味します。面接を受け持つ人事担当者は、初対面である学生の身だしなみでさっくりとどんな性格なのかを判断します。頭髪から服装に装飾品、そして言葉遣い(敬語・声色・抑揚)や細かな仕草によって、話を本格的に進める前から印象を固めていくわけです。これの初頭効果を考慮して、選考に臨む前の段階で“自分が相手にどう見られているのか”を客観視してみましょう。それによって相手に与える印象も良い意味で変わってきますよ。

 

次に紹介するのが「態度の類似性効果(類似性の法則)」です。これは文字通り相手と自分の態度に類似点を見出し“自然に真似る”事で意識を向けさせるものを指します。たとえば面接官も人間ですので話の最中や間を置いた際に、軽く腕や足を組んだり口元に手を添えたりなどの“仕草の癖”が現れる場合もあります。そんな時に相手の取った行動を自分もごく自然に、大袈裟にせず行う事で相手にシンパシーを感じさせるのです。これはビジネスでも恋愛でも通用する法則とされていますが、面接の場面で行動を真似するのはさすがにリスクが高い…。そういう時は相手(面接官)の出身地や趣味、食べ物の好みなどで共通点を見つけて親しみやすさを感じさせるという手段もあります。実践の機会としては逆質問の時間が最も適しているのではないでしょうか。

 

他にも、面接が始まる前に極度の緊張で強張ってしまったら「心の客観視効果」を試すと良いでしょう。これは芸能界の司会者やプロのアスリートも取り入れている手段であり、自分が不安に思っている要素を“第三者的な視点”で落ち着いて見つめ直す事(心をコントロール)で、緊張を緩和させる狙いがあります。話だけ聞くと「そんな効果が期待出来るわけがない」と一蹴してしまうかもしれませんが、実は心理学的にも証明されているくらい価値の高い方法です。

 

そして余裕があれば実際に面接官と対面している時に、話の最中で相手の表情にも注目してみましょう。心理学の観点で言うと、相手が自分の話に興味を持っているか否かは“口元”である程度判断出来るそうです。口角が緩みほんの少しでも口が開いていると興味を持っている。逆に唇の上側がきゅっと締まっている場合は興味無しと判断する事も可能なのです。こうして相手の様子を窺い、場合によっては自分の話し方や答えを状況に応じて変えていく事も面接突破のカギになりますよ。

 

また自分の身だしなみで相手の感情をコントロールする事も実は可能であり、リクルートスーツは大抵の場合が黒か紺に偏ってしまいがちですが、ネクタイを赤や水色と自身の性格に合わせてコーディネートしていくのも印象を左右させる効果があります。覚えておいて損は無い知識ですので、ここぞという勝負の機会で試してみてはいかがでしょうか?

 

 

まとめ

 

 

 

 

このようにビジネスや恋愛で広く活用される心理学ですが、人間関係が密となる就活(面接)でも盛り込む事で、相手からポジティブな印象を植え付ける事が出来ます。ただそれを可能にするためにはまず面接への不安を解消する必要がありますが、あまり重く捉えずに“面接はコミュニケーションの一環”と思ってくださいね。自身の面接に対するハードルを下げて、結果上手くいかなかったとしても「この失敗は次の選考の足掛かりになる! 次が勝負!」と、肩の力を落として前向きに考えましょう。