履歴書・ESに志望動機や自己PRを書き込む際、部活やサークルにアルバイト経験をアピールする就活生が多いですが、それらと同じくらいゼミのエピソードを就活で使う学生も多いです。ただゼミの体験談を就活で使う人が多い分、ライバルの存在に埋もれがちなのも問題。現状、その点を気にしている就活生も多いのではないでしょうか? 今回は就活でゼミの体験をどうアピールすればいいのかを解説します。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ゼミに入っていないのは不利に傾く?

 

 

 

 

 

就活では自己アピールに繋げられるようなエピソードや強みは多く持っておいて損はありませんが、だからといってゼミや大学の研究室に所属していないからって、就活が不利になるという事はありません。ゼミはその活動内容や所属年数に規模など、その形や特徴によって語れる内容も当然変わっていきます。ですがどんな内容でも自分の成長度や今後の可能性の広がりを訴えかける事が出来れば特に問題はないでしょう。

ただ選考の時点で割と専門性を問う業界相手だとそうはいきません。特に建築や工学といった理系分野に多いのですが、その界隈に志望する学生は全員とは言いませんが多数がゼミにて専門的な知識を培い選考に臨むケースが多いです。なので他の業種では特にゼミの有無は気にされませんが、理系色の強い場所に志望する場合は「何でこの子はゼミに入らなかったんだろう」と疑問に持たれる可能性があります。

 

 

 

履歴書に書く時は“結論を先に言い、貢献で締める”

 

 

 

 

 

 

まず忘れてはいけないのは、ゼミの体験を語る時も他の自己PRと同じようにきちんと構成を練らないといけません。流れとしましては「結論」「概要」「課題」「解決」「結果」「貢献」の6つが基本構造となり、最初に自分がどういう“特性”を持つのかを語り、そこからゼミの経験や問題処理の場面に学んだ事の説明、そして働く際に仕事へどう活かすつもりかを話して締めます。特性とは何かと言いますと簡単に言えば「私は〇〇のように吸収性に優れ~〇〇のような結果を生む事が出来る」というような、自身の性格や特徴を明確に現すもの。これは相手が即座に理解出来るよう分かりやすい言い方にしないと、逆に聞き手は戸惑ってしまうので気を付けましょう。

 

そして次の概要についてですが、ここではゼミでの目的や学習内容(研究などの取り組み)を簡潔に述べます。ゼミには色々な形があってどのゼミが優秀かなどはありません。しかし所属しているゼミがどんな内容なのかが上手く第三者に伝わらないと意味がありません。そしてゼミは個人よりも教授や同級生など個人より集団で物事に取り組む側面が強いです。活動の詳細も概要の内に含まれますが、どんな環境下で過ごしてきたのかも丁寧に話しましょう。

 

 

 

そして課題ですが見て分かる通り、これは研究のテーマや活動の中で発生した問題について語ります。もちろん人間関係のトラブルや自分自身の挫折でも構わないでしょう。話を聞く人事担当者がそのエピソードに興味が湧くように工夫しましょう。“〇〇という壁にブチ当たって困った事”“その時に自分が感じた事や環境の変化”など物語を話すかのように段階を踏んでエピソードを組んでいく事が肝心です。

 

その後は“必ず”問題を如何に解決処理出来たかを明確に話して、自分のポテンシャルに希望を持たせましょう。社会人として勤める場合、どんな些細な問題でも蔑ろにしてしまうと後々甚大な影響を企業に与えかねません。自分や周囲が抱えたトラブルを、ちゃんと解決へ導く能力や姿勢を持ち合わせているかをこの場面でアピール出来ます。特に面接選考では相手はトークの中で就活生の能力だけでなく話す姿勢や人柄・誠実さを掴もうとしています。たとえ話す内容に嘘偽りが無くても、視線がブレたり妙な身振り手振りがあると人間性だけでなく話自体の信憑性にも疑いを持たれるリスクがある事を覚えておきましょう。

 

その後に控える結果について。こちらは前述の解決と被るようですが、「解決」はあくまで問題処理のプロセスとリザルト。「結果」は解決後の成功報酬と捉えると分かりやすいはずです。要するに壁を乗り越えて自分は何を学習し何を得たか、自分を取り巻く環境にもどんなポジティブな影響を与える事が出来たかを伝えるのです。ゼミでの活動を通して獲得した旨味をより正確に無駄なく話しましょう。

 

そして最後に待つ貢献。これはつまり入社を果たせた後に自分のゼミでの経験や培ったスキルをどうやって業務に活かし、働いていく段階で自分の特性をどう昇華していきたいのかという展望を話します。ここでは働く事への積極性や行動力をアピールするだけでなく、会社にとって欠かせない人材になる可能性を匂わせる事が締めくくりの要となりますよ。ここがしっかり組まれているだけで、相手を「話を聞いて損は無かったな」と前向きな気持ちに導きやすくなります。

 

必ずポジティブなエピソードを選定する

 

 

 

 

ゼミでは日々自分の専攻する分野への勉強や研究が主となりますが、当然どんな取り組みでも順風満帆にいくものばかりではありません。中には課題への解決に思い悩んだり、先輩や後輩さらに同級生に教授など良好な人間関係の構築に四苦八苦、評価が結びつかず研究自体にモチベーションが下がったなど、ネガティブ寄りな体験もあるはずです。もちろんこれらの暗い話は大っぴらに自己PRの場で話す必要はありません。もし話の組み立てが不十分で過去に起きた問題の詳細が中途半端に伝わると、聞いている人事担当者も不完全燃焼感が否めなくなってしまいます。

ですがネガティブなエピソードを活用する手も存在します。“あえて暗い雰囲気に落とし込んで明るいエピソードのアクセントとする”のもトークを引き立たせるのには有効です。ただネガティブなエピソードと言っても自身の人格を疑われかねないものだったり、企業に不安感を抱かせる内容は決して使わないようにしましょう。「研究の是非について討論し、ゼミ仲間と意見の相違が目立ち仲違いした時期もあった」「改めて研究への姿勢や仲間との協調の重要性を見直し、また一緒に取り組み成果を上げる事が出来た」という具合なら問題はありません。けれど傍若無人な態度で接していた、他人の上前を撥ねるような行いをしていたなど、マイナスにしかならないエピソードは選考落ちのリスクしか上げません。

 

専門用語ばかりで自己満足なPRにしない

 

 

 

より深い内容を取り上げて自分の価値をアピールするのは大事な事ですが、話に酔いすぎて内容が自己満足なものになってしまわないようにしましょう。企業側は書類上の情報しか自分を知りませんし、ゼミそのものも特殊なものですと話を聞いても一回で1から10まで伝わるかは分かりません。なのでエピソードを纏める時は必ず“分かりやすさ”を意識してください。その界隈では普通に通用する語彙や考え方も、関わった事の無い人間からしたら何の事を言っているかが分かりません。複雑な言葉やシステムを伝える場合は一般的な言葉に置き換えて専門性を落として纏める事が肝心です。どんな情報でも噛み砕いて説明する能力というのは、ビジネスシーンでは必要不可欠となります。

そして忘れてはならないのが、企業は研究の内容に重きを置いていないという事。ここではゼミの在り方よりも自身がそこで何を学習したか、学んだ事を仕事でも使えるかを知りたがっています。自分の専攻分野を語るのに熱くなりすぎて全体的な自己PRが冗長化しないよう気を付けましょう。

まとめ

 

 

 

学生時代にゼミを含む勉学ばかりに力を注ぎ、アルバイトや部活動・サークル活動の経験が無く、自己PRで何を話せばいいか迷っている人はご安心ください。たとえゼミの取り組みでもそこで学んだ事は就活でも履歴書に盛り込む自己PRとして問題無く発揮出来ます。ただ間違っても相手の理解を置き去りにした自分本位な内容に落とし込まないように注意して、自身の特性やプレゼン能力が如実に現れるようなテイストにしましょう。