仕事で何かあった時や普段の生活を保障してくれる大切な社会保険制度。社会保険と一口でいってもその種類は保険のケースによって様々。海外に比べて特に日本は社会保険が充実した環境にあると言われています。社会人なら知っていて当然の内容ばかりでも、就活生(学生)の中には制度の中身や受けれる恩恵について詳しくは知らないという人もいるかもしれません。そこで今回は就活生の内に知っておくべき社会保険の具体的な中身に触れていきます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

誰もが加入する社会保険の種類と仕組み

 

 

 

 

日常生活を送る過程で何かしらの病気や怪我、地震などの災害やリストラなどの要因で生活をするのが難儀になってしまったら頼りになる「社会保険」。生活保障のために設けられた制度ですのでほとんどの国民が強制的に加入する形を取っているのが最大の特徴ですね。これは一つの保険制度の呼称というわけでなく、公的医療保険や年金保険などと様々に枝分かれした保険群の総称です。生きているうちは誰もがこの社会保険の恩恵を受けており、たとえば虫歯が痛くて歯医者に行ったという場合でも医療費が3割負担だけで済んだり、仕事中にトラブルで怪我を負ってしまった時でも援助金が給付されたりと、どんなケースでも対応出来るよう非常にしっかりしたシステムが組まれています。

よくテレビのCMで流れる保険などはあくまで、用途に合わせて任意で加入する私的保険という枠であり、社会保険は先ほども言いましたが強制加入が原則の公的保険です。形も「被用者保険(職域保険)」「住民保険(地域保健)」と分かれています。名前を見れば分かりますが会社勤めの人は被用者保険に加入するようになります。この保険は事業主も保険料を負担して、国も一部を負担する事が多くあります。では代表的な社会保険の種類と中身を見ていきましょう。似通った名前の保険もあり、ややこしく感じるかもしれないので、類似したものは併せて紹介していきます。

 

『健康保険(社会保険)・国民健康保険』

 

名前を見ても違いを見分ける事が難しいこの二つの医療保険ですが、会社組織で働く人が加入するのが「健康保険」であり、フリーランス(自営業)や年金受給者などが加入するものが「国民健康保険」という感じで分類されます。また公務員の人が対象の「共済組合」もあります。健康保険(社会保険)加入対象は法人企業で働く会社員です。また個人事業だろうと従業員が5人以上いる場合は強制加入適用となります。国民健康保険との大きな違いですが、健康保険は対象の会社員の配偶者(妻・夫)や親族を扶養に加える事が出来ます。社会保険としての特典ですが、「傷病手当金」「出産手当金」の有無も挙げられます。逆に国民健康保険の加入は、社会保険や共済組合など健康保険に入っていない人が対象です。上記でも話した個人事業主や年金受給者、そして扶養に入っていない学生もこちらの加入対象になります。社会保険と違いこちらには扶養の概念がありません。支払う保険料も加入者の収入や年齢によって変わります。

 

『厚生年金保険・国民保険』

 

どちらも年金にまつわる保険ですが、他の例に漏れずこちらも明らかな違いがあります。まず最初に国民年金(基礎年金)について話します。これは成人(20歳)してから還暦(60歳)までの国民全員が加入必須の保険です。後々に支払われる年金の支給額も加入期間によって変わり、20~60歳の40年間の満期加入なら年金は満額貰えます。しかし加入期間がそれよりも少ない場合は年金額も少しずつ減っていく形になっています。そして厚生年金保険はこの国民年金に加算する形で支払われる年金の事を指します。対象となるのは会社員(サラリーマン)などです。先ほど触れた通り、個人事業主でも5人以上の従業員を抱える場合は強制加入です。また、この二つの公的年金制度の他にも企業が上乗せで支給する私的な「企業年金」という制度も存在します。こういった上乗せというシステムを、建物のように「一階・二階建て」と表現する事もあるので覚えておきましょう。

 

『労災(労働者災害補償保険)』

 

働いている時に発生した病気・怪我(業務災害)によって治療費や生活費が必要になった場合に給付される制度です。就業中だけでなく通勤時も労災の対象になる(通勤災害)ので覚えておきましょう。こうして見ると身体的なダメージ=労災補填とイメージされますが、うつ病などの精神障害も労災保険の申請が出来ます。近年では職場のハラスメント問題や環境の配置転換で心を病み、結果的にうつ病を診断されるというケースも増えているので、労災の申請は増加傾向にあります。この保険は会社を通し申請手続きをするのが普通であり、労働者から申請の希望があった場合は会社側は早急に手続きしなくてはいけません。また重度の傷病で働けなくなり賃金を得られなくなった時は「休業給付」を申請しましょう。こちらは業務上の行動や通勤での負傷や疾病で療養せざるを得なくなった場合や、労働の継続が困難になった場合に申請を出す事が可能となります。そして療養を開始して一年半経過した後でも障害(後遺症)が残った場合は「傷病保険」へと切り替わります。こちらは抱える障害の程度によって支給額が変わります。

 

『雇用保険』

 

病気や怪我を負った時に恩恵を受ける社会保険。健康の維持・保障の意味合いが目立ちますが、雇用保険は失業時の手当てなど“一時的に働けない状態”での生活を保障する保険です。休業で生活に困窮しないよう便宜を図る性質のため労災のように業務で何かあった場合でないと効果を得られません。ですが適用の条件は設けられていますが、専門性の高い資格を取るための講座などで自己負担で受講をした場合は入学費用といった必要経費を一部負担してくれる面や、育児・介護で休業する場合も給付金を貰えるのがポイントです。加入条件も正社員やアルバイト・派遣社員(非正規雇用)で異なります。この保険は“求職意志のある人を保障する制度”だと覚えておきましょう。

 

『介護保険』

 

その名の通り、介護が必要となった人に対し給付を行う保険制度です。他の健康保険と違い手続きし、受けられるか否かの審査があります。若い世代では馴染みがありませんが40歳を迎えるとこちらの加入が義務とされます。サービスを受けるには費用を1割自己負担する必要がありますが、年収によっては2、3割負担になります。サービスを受けれる年齢も加入義務開始の40歳から64歳(第2号被保険者)、そして65歳以降(第1号被保険者)と分かれます。

 

企業によって充実している福利厚生(社会保険)の外部サービス

 

 

 

 

賃金や業務内容の他にも就活生が注目しているのが福利厚生について。前述の社会保険や交通費支給に家賃補助など、会社が社員への満足度を高め、安心して働いてもらえるためのサービスです。しかしどこも同じかといったら勿論そうではなく、企業によっては「他にはあるのにここの会社には〇〇手当が無い」など福利厚生の有無にもバラつきがあります。話は変わりますが、既存の福利厚生とは違った恩恵を受けられる「カフェテリアプラン」はご存知でしょうか。福利厚生は社員全員に与えられる権利ですが人によっては不要なサービスもあったりします。自分の望むサービスを受けられる制度がこのカフェテリアプランという福利厚生サービスの提供手法。簡単にいうと会社からポイントを付与され、そのポイントを元手に自分が臨む福利厚生を選択出来るというものです。ポイント機能の提供・管理は外部からの福利厚生サービズ会社に頼る形になり、そこから社員割引やレストラン割引など多様なサービスを受ける事が出来ます。まだ広く普及しているものではありませんが、近年ではこのプランを取り入れる企業も現れてきているので、就活生はこの福利厚生サービスの有無も企業選びの参考にしてみてはいかがでしょうか?

 

まとめ

 

 

一般常識として認知されている社会保険。ですが具体的にどんな種類があり、どんなサービスを受けられるかなど、保険にまつわる細かな情報までちゃんと網羅しているかといったら素直に頷けない人も中にはいるはずです。社会人として会社で働くとなると病気や怪我、さらには失業といったリスクが付きまとい、学生時代に比べて保険に頼らざるを得ない機会が増えていきます。そんな場面で困る事のないように、この記事をきっかけに自分の生活を守ってくれる社会保険について見直しをしてみましょう。