経団連の就活ルール廃止の煽りを受けて臨む事になる21卒。ただでさえ忙しくなる就活ですが、半世紀ぶりに開催される東京オリンピックでますます身動きが取りにくくなるとも予測されています。2020年の就活はどのように動く事になるのかを今回は解説していきます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

就活ルール廃止で何が変わるのか

 

 

 

 

2018年10月に経団連会長から今までの就活ルールを廃止(選考時期の撤廃)するという発表がされたのは記憶に新しいですね。これによって経団連の代わりに政府が主導権を握って新たなルールを策定していく事になりました。この影響は2021年に卒業見込みの就活生に及ぼされる形となりますが、具体的に従来のルールと今後とでは何が明確に変わるのでしょうか?

そもそも制定されていた従来の就活ルールでは、いくつかの選考スケジュールの前倒し後ろ倒しを繰り返してきましたが、“一応”3月に説明会が解禁されて6月から本格的な選考が開始されるというものでした。就活生といえど厳密にはまだ学生であり、こうした就活の流れを取り決める事で学生が就活の準備などで忙殺気味になり、学業が疎かになり質が落ちる事を避けるようにしていました。ただもともと経団連に加盟していない中小やベンチャーに外資系といった企業群はこの就活の縛りを守る必要がそもそもなく、お目当ての優秀な学生がいれば制定されている本来のタイミング以前で、インターン活動と同時に選考を行う事が出来ました。このように忠実にルールを守る企業はあくまで経団連に加盟している大手の人気企業ばかりであり、日本の90%以上を占めるその他の企業(大手以外)は大学3年の段階でもインターンを介して自由にアプローチして内定を約束されていた状態。そして大手の中でも学生の業界研究などの過程で内々定をチラつかせたりと、就活生を囲う行いもしているところもあり、もはや従来の就活の選考解禁ルール自体が形骸化していました。

 

 

 

 

そこで経団連はルールの撤廃に踏み切り、今後の広報タイミングや選考については政府が代替しこちらは責任を持ちませんよというスタンスとなったのです。ただ政府もあくまでスケジュール自体は現行のままとしていますが、21卒の就活事情は採用時期の制約が失われた事で企業による取り合いが今まで以上に過熱化すると考えられています。もちろん企業だけに限らず、学生もまた定められた時期に選考に向かう必要がなくなったため、大学生活の早い段階で就活が可能になるために短い時間内で焦りながら準備する事もなくなり、企業選びのミスマッチが減るというメリットがあります。さらに企業の採用活動が通年採用に切り替わる事にも繋がるので、学生の内定獲得のチャンスも従来に比べて多くなるでしょう。そして仮に1年生2年生という早い時期に内定を得てもまだまだ自分に自信がないという人は、自由に使える時間も大幅に増えるのでスキル(資格)の取得やインターンなどで更に自分を高められるのです。言うまでもなく卒業出来なければ話になりませんが、忙しい3年生や最終学年でやっと内定を手に入れられるよりかは心の余裕が違ってくるので、学業にも集中しやすいという点も期待されます。ただあまりにも就活に重きを置いたスケジュールを組んでしまうとどっちみち勉強が疎かになるので切り替えはしっかりしましょう。

 

 

 

 

このように“あって無いような存在だった”経団連発の採用活動のルールが無くなる事で今後は通年採用の企業が増えて、今までは水面下で行われていた採用に直結したイベントも台頭する形になり、年間の採用活動がより激化していく事でしょう。意識の高い学生もまた早い時期で奮って就活に参加できる上にお目当ての内定を得られれば自分に充てる時間も多く確保出来るので、自由度が高くなった点が従来のルールとの大きな違いでしょう。ただ企業は通年採用となると規模の小さい中小などは採用活動に掛かるコストが目立ってきますし、大手も他の企業でも数多の就活生を相手にする人事担当者の負担が増えていくデメリットもあります。

 

 

現段階で活動しているのは20卒だけではない

 

 

 

 

依然として現行ルールに沿ったスケジュールで就活を進めているのは20卒の学生達。選考要素を大いに含んだインターンで3月に入る前から既にいくつも内定のカードを手に入れつつ、大手も狙うため就活イベントやES提出などの紆余曲折を経て6月に晴れて選考解禁…。ここまではもはやお馴染みの流れという感じですね。そして就活ルールが撤廃されてその影響を初めに味わう事になる21卒もまだ3年生ではありますが、20卒の先輩達と同じように本格的な就活へ向けた各準備を開始しています。ご存知の通り、3年生の夏頃でセミナーや夏季インターン(サマーインターンシップ)が始まりますが、来年の本格的な就活始動(従来の採用ルール撤廃後)でも焦らないために、春の早い段階で自分のやりたい仕事だけでなく市場で人気の企業をサーチしたり、ミスを極力減らすために就活ナビの取捨選択や、自己分析で自身の性格の見直しや強みの把握で漏れを防ぐなどの取り組みを開始している人も少なからずいます。就活の仕組みが変化する瀬戸際だからこそ、21卒はこれまでの就活生と同じように情報収集が重要となるのです。海外では一般的の通年採用企業が日本でも増えて、採用の基準日が企業毎でまちまちとなるからこそ、自分が本当に行きたい企業のエントリー時期を今の時期から逆算して、自分のペースで無理のない就活を進めていきましょう。

 

 

一大イベントであるオリンピックが21卒にどう響く?

 

 

 

 

1964年以来となる東京オリンピック。開催が決定してからというもの、都心部では多くの外国人観光客が今まで以上に来日し、新たな商業施設の建築や老朽化した建物の建て直し、公共交通機関の利便性向上や是正などと、年々成長を遂げています。ただ世界的イベントであるオリンピックが東京で行われるというのは良い事ばかりではありません。東京という一つの都市に一千万人以上の人口が集中している現在の状況に加え、観光客の更なる増加でより一層混雑してしまいます。それによって街の治安悪化から電車の遅延やトラブルなどの多くの懸念が浮かび、それを解決する具体的な手段も大して実施されていないのが問題です。そしてこれは東京に関わる多くの一般人が困る点ですが、就活生もまたオリンピックによる影響を受けます。というのも就活イベントである合説などは多種多様な企業や何万人規模の就活生が一つの会場で集まるもの。ですがオリンピックではそういった大きな会場が軒並み消費されてしまうという負い目があるのです。またオリンピックによって交通状態も麻痺…とまではいかないにしろサマーシーズンになってくると大規模な渋滞も予想に難くないので、スケジュールの前倒しを考慮しなければなりません。

 

まとめ

 

 

“21卒の就活”と聞くとまだ先の話のように感じるかもしれませんが、現行ルールを遵守しない企業のインターン(実質は選考)で3年生の夏季冬季インターンで例年通り内定獲得者は多く現れるでしょう。ただ来年から就活ルールが廃止され東京オリンピックも重なるという事態が起こり、就活イベントの取り組み方など今までの就活生のやり方が参考にしづらくなってしまう懸念があります。ですので3年生の春の時期から本格的に就活をスタートする姿勢を持ち、後々でミスマッチが起こらないように情報取集に励みましょう。