就活を進めていく場合、筆記や書類に面接といった数々の選考に対する対応策を練るのは当たり前の事。しかし面と向かって意思の疎通を図る面接ですと、その時の人事担当者の気分や空気によって緊張度や質問の流れは変わってきます。そして企業によっては圧迫面接を行い就活生のポテンシャルを図るケースもあります。その内容も“圧迫”というだけあり、就活生の繊細な心を踏みにじりズタボロ状態にしてしまうような過激なものばかりです。今回はそんな恐怖の面接を行う狙いや対策法(心構え)について紹介していきます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

自信をへし折られる圧迫面接の目的

 

 

 

 

そもそも圧迫面接とは何かと言いますと、通常の穏やかな面接とは違い殺伐とした空気感で行うものです。就活生の志望度の高さや心の芯の太さを、面接官の高圧的な態度や否定的・威圧的な質問で推し量る狙いがあります。本当に簡単に言ってしまうと「マナーが非常に悪い面接」。面接のフェーズが一次から二次三次と分かれている場合ですと、一次は一般的な面接の感覚で行い、無事に通過した者を二次から圧迫面接を実施して心の強さを試すという流れが多いですね。

就活生の全てが体験したというわけではありませんが、人気企業・大手志望者ですと圧迫面接を味わったという声がちらほら聞かれます。実を言うと圧迫面接自体の数は一昔前に比べて減少傾向にあるのです。誰でも手軽にそしてあっという間にどんな情報でも拡散出来るようになった情報化社会。仮にSNSで「〇〇って企業で圧迫面接されて辛かった」なんて書き込みがあったら、そんな就活生の声も大勢の人が目撃する事になります。そうなりますと最悪の場合は企業そのもののブランドイメージに悪影響を与えかねませんので、そういった点を危惧して圧迫面接を廃止したという企業も増えてきました。ですがまだまだ精神論で就活生の能力を試す・高める事に重きを置く企業も存在し、今後も圧迫面接の体験談が絶える事はなさそうです。

 

 

 

 

…少し脱線してしまいましたが、大前提として何で企業がこんなリスクのある面接を行って学生もとい就活生達の心を試そうとするのかを話していきましょう。第一に挙げられる狙いが“就活生のストレスへの耐久性”を見る事です。学生のモラトリアムから外れて、人生の大部分を会社(仕事)に捧げる事になる社会人。仕事ですと今まで以上にビジネスマナーや業務など覚える事が増えるだけでなく、仕事の責任も直にのしかかるなどと、学生時代の当たり前が通用しなくなります。そうなると心配になるのがストレスです。仕事を覚えていく過程、最初は「大丈夫、乗り越えられる」と思っていても知らず知らずのうちに心に負荷が溜まっていくものです。そして仕事を行っていくと良い人ばかりでなく意地悪な人と接する機会も避けて通れなくなってきます。その結果、押さえていた我慢の気持ちが崩壊して問題を起こしたり若い内から鬱病を発症するケースも往々にしてよくあります。

そういった最悪の結果を雇用主である企業側も避けるために、選考の段階で就活生に“あえて”攻撃的な姿勢を見せて、「本当に耐えられるか否か」を見極めようとするのです。

 

そして次が“応募してきた学生の本音が聞きたい”という点です。言うまでもありませんが企業が時間や手間を掛けて就活生を選考するのは、「自社で働く決意が本当に堅く、長く貢献してくれるような人を見つけたい」からです。この採用活動に投入する費用や時間は思った以上に膨大であり、選考を通過してもその後学生から内定を蹴られるなんて話も今の世の中全く珍しい事ではありません。なので中途半端な志望度の学生と、本気で入社したいと考えている学生の判別を分かりやすくするために、厳しい圧迫面接を設けて就活生の本音を聞き出したいという狙いもあります。

また就活生自体の心の強さもそうですが、辛辣な質問にも挫けず冷静に返せるかを企業は知りたいのです。営業などではクライアントから土壇場で仕様の変更や無理難題を押し付けられたり、接客業では数々のクレームが舞い込んだりと、仕事をしていくと冷静さを失いかねないような事案がいくつも起こってきます。そんな場面でも諦めず落ち着いて対処出来るかどうかを圧迫面接を用いて分析するのも本選考の目的に含まれています。

 

・圧迫面接の具体的な内容とは?

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実際に圧迫面接を体験した事が無い人からしたら、どの程度大変な選考なのかがイメージしにくいかと思います。特に準備も練習もせず圧迫の話だけ聞いて「想像通りだしきっと余裕余裕」と軽く考えてしまい、本番でズタボロにされて就活にナイーブになってしまったという学生の姿も少なからず見かけます。数多の就活生のメンタルを追い詰める圧迫面接は具体的にどんな内容を含んでいるのでしょうか?

質問内容や態度は企業(人事担当者)によって無論変わってきますが、テイストとしては批判的・否定的な姿勢が主となります。真剣に面接に臨む就活生を複数人で嘲笑したり怒ったり、または人格否定に直結するような発言をしたりと、悪い意味でバラエティー豊かな“口撃”で圧迫してきます。分かりやすく例を挙げていきますと、志望動機や自己PRを何の漏れもなくしっかり口頭で伝えたにも関わらず、聞き手の人事担当者があくびをしたり目を合わせなかったりでやる気を見せず、挙句の果てには「聞こえなかったからもう一度言って」「そんな経験無駄だから、他所行った方がいいよ」などと、就活生の真摯な気持ちを弄ぶかのような態度を露わにするケース。圧迫面接といえばこの場面が一番浮かびやすいかと思います。やる気のない姿勢だけならまだマシですが、他にも机をドンドン叩いて就活生を脅かしたり、複数人で矢継ぎ早に質問を繰り出した挙句に「何その志望理由は? 馬鹿にしてんのか」と、就活生が泣こうがフリーズしようがお構いなしに高圧的な態度で更に追い詰める事も多くあります。ですがこれは単に人事担当者の憂さ晴らしというわけではありません。先ほども言いましたが採用活動にはコストが膨大に掛かる上に、ネット社会ではどんな些細な問題もすぐに取り上げられ大衆の目に留まります。そんなリスクを承知であえて圧迫面接を行い、適性が十分な人を慎重に選んでいるという事を、就活生の皆さんは覚えておきましょう。

 

圧迫面接を乗り越えるための対策

 

 

 

 

個人・集団の面接対策を行ってきた人でも、圧迫面接へは意識が回らず本番で本領を発揮出来なかったという事もよくあります。一般的な面接は過去の就活の前例によって「この業界(企業)ではこういう質問が多い」「ここはこういう能力を重視している」などと傾向が比較的分かりやすく対策が練りやすいです。ただ圧迫面接では自分のアピールポイントや質問に対する答えをはっきり話しても、面接官の考え方や気分によって、想定外の展開に転びやすいもの。そのために「どう練習したらいいか分からない」と悩む人も多くいます。

ただテクニカル的な面で言うとどんな面接であれこちらが話す内容に大きな変化はありません。企業・業界研究に基づいたアピールや、自分の本気度を訴えかける志望動機の構築など、たとえ圧迫でも一般的な面接と変わらぬ姿勢を貫きましょう。そして決してネガティブな気持ちを抱いて臨むべきではありません。たとえ圧迫でも二次や三次に選考が進んでいるという事は、他の就活生を追い越しただけでなく、企業が自分に興味を持っているという事になります。圧迫面接で意地悪な言動をする相手も決して嫌がらせでしているのではなく、あくまで仕事の一環で行っているのです。普段は温厚で部下にも優しい人が企業の方針で仕方なく嫌われ役を演じている可能性だって考えられます。そういった背景を理解していれば、多少は気持ちの切り替えが楽に行えるようになるはずです。

 

また、志望動機や自己PRを疑われた場合はむしろチャンスと捉え、「どの点が不明瞭なのか、何故そのように思われたのか」を逆質問で答え、相手の気持ちを引き出して更なるアピールに繋げましょう。圧迫面接では自分の弱みを重点的に攻めてきます。ですが乗り越える上で肝心なのは謙虚さと自身の可能性のアピールです。否定的な発言をされたらムッと来てしまうのが普通ですが、そこを堪えて素直に相手の気持ちを受け入れつつ、今後どう指摘されたウィークポイントを改善していくつもりかを答えましょう。それを可能にするには入念な圧迫面接のロールプレイが求められるでしょう。面接における自分の不安要素やアピール点など「ここは絶対に突っ込まれるな」という要素を挙げ、臨機応変に対処出来るように圧迫面接の空気感に慣れておきましょう。

まとめ

 

 

普通の選考では考えられないような辛辣な環境で臨む事になる圧迫面接。しかし企業もちゃんとした意図があって設けているのです。就活生からしたら心が折られて就活に対する自信の喪失に繋がるフェーズとして“悪名高い”ものですが、高圧的な対応は逆に興味津々な姿勢の裏返しなんだと前向きに考え、本番で詰まらないように言いたい事の深堀は漏れの無いように行いましょう。仮に本番で一生懸命向き合い、泣いてしまっても「本気に入りたいんだな」と思わせれば選考通過する可能性は大いにあり得ますので頑張りましょう。