劣悪な条件で働かなければいけない環境を俗にブラック企業、そんな仕事に就いているビジネスパーソンを社畜とよく揶揄されます。ニュースでもブラック企業で過酷な労働を強いられ新入社員が自殺したと取り上げられたり、SNSでも人間関係や賃金の低さに憂う声が日々投稿されていますね。そんなブラック企業とは対照的な存在として名が挙げられるのがホワイト企業。人を使い捨ての消耗品のように考えるブラック企業とは違って、社員を大事にして良好な働き方を実現するために好条件や人柄の良い人材に恵まれているのが印象的ですね。今回はそんなホワイト企業について語っていきましょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

社員を食い物にするブラック企業が及ぼす影響

 

 

 

 

冒頭でもお伝えしましたが、広義にてホワイト企業とは福利厚生が充実していて給与の水準も問題なく、社内の雰囲気も良好で離職率が低めな企業を指すものです。要するに対外的にも評価の高い企業ですね。仕事となると労働者は社内外で人間関係や業務の多さやそれに伴う残業で辟易しがちですが、ホワイト企業だとこの点のバランスが非常に優れていて働きやすいのが魅力的。少しは話が逸れてしまいますが、ここからはブラック企業と国内の労働意識・生産性についてもあえて触れていきます。

 

昨今、日本では全体的な労働生産性低下が問題提起されており(先進国G7内で最下位)、その原因がトップクラスのクオリティを誇る製品を低価格で提供する事が根本にあります。どういう事かというと、高水準の製品やサービスを大量生産かつ低い価格設定で提供する事で、それに比例して効率を重視した市場や企業側の都合(コスト)で賃金も低く設定され、労働者側の労働意識の低下にも繋がっているのです。こうした労働者(社畜)の価値が軽んじられ、多大な結果や消費した労力が働いている人間にコミットされない現実が、ブラック企業の増長を促しているのです。

 

けれどコストパフォーマンスや企業イメージが云々とは所詮、企業のトップ側の都合であって労働者側のストレートな気持ちとしては、「やりがいとかはこちらが決めるもの。大前提として働きに見合った給与を寄越せ」という声がほとんどかと思います。現に新卒・中途に関係なく膨大な業務を与える割にそれに見合った対価が支払われない企業はブラック企業として認識され、淘汰の一途を辿っています。ですがそれは問題が表面化した場合に限った話。泣き寝入りという形で未だに社畜達が声を上げず厳しい条件で高クオリティのサービスを生み出しているのが現状です。

 

「それで日本が成り立っているんだし仕方ないだろ」と言われれば確かにそうですが、自分の社員を重んじないような会社が多い上に鬱や自殺のケースも囁かれているので、今のままでは今後も労働生産性の向上は期待出来ないでしょう。なぜか未だに日本人はチープな精神論を振りかざす割に、給与や年収という至極当たり前の対価について語るのがご法度のような風潮があります。この意識が変わらない以上、社員を軽んじるブラック企業の“被害”は絶える事はないでしょう。

 

 

ホワイト企業が持つ特徴とは

 

 

 

 

少し長々と語ってしまいましたが、このようにブラック企業の存在はそこに勤める社員の待遇だけでなく生産面という点でも甚大な影響を及ぼしているのです。それに対しホワイト企業は自社の風土が働いてくれる社員を第一に考えるように整っているので、「もっと頑張ろう」という労働意識の向上へ繋がり、仕事への前向きな姿勢へと活かされます。

ここから先はホワイト企業に含まれる特徴を列挙していきますので、企業選びの参考材料にしていただければと思います。

 

平均年収・給与が高め

 

業種によってよりけりとなってしまいますが、同業と比較して軒並み平均年収や給与が高い(割に合った額)場合はホワイト企業と考えられます。ちゃんと企業に貢献して上役が正当に評価してくれるのは当たり前の話。ですがこれをしっかり守れているのはとても重要であり、雇用主が労働者をしっかり考えてくれているんだと窺い知れます。

 

 

誰であろうと有給休暇を取るのは当然

 

 

有給を取るのは労働者の権利であり、それを阻害する事は出来ません。ですが悲しい事にこの有給制度の利用すら遠慮がちになってしまうのが現実です。業界によって有給の日数は変動しますが、ホワイト企業ですとちゃんと労働者に溜まった有給を消化するように促してくれるのでありがたいですね。

 

充実した福利厚生制度で働きやすい

 

大手企業ではお馴染みですが、福利厚生で家賃や交通費などの手当てがついたり社員食堂も利用出来たりと、福利厚生を整えて社員の働きやすさを考える企業はホワイトに認定されます。現場で働く人間が幸せな気持ちでもっと頑張ってくれるために、多少のコスト増加も厭わないという社風は優秀な人材が集まりやすいという特徴もあります。

 

人材育成に一切手を抜かない

 

業績が右肩上がりの会社というのは、社員教育を徹底しているのが特徴的です。特に未経験の新卒ですと企業研究で業務を調べたつもりでも実際に働かないと不安も疑問も生まれる事でしょう。ですがホワイト企業では、きちんと技能面について一から十まで丁寧に教えて、独り立ちしても問題ないと判断するまで先輩社員が寄り添って教育していくのが当たり前となっています。逆にブラック企業だと中途半端に教育を行い、失敗する度に叱責や恫喝でプレッシャーを与えてしまうのが印象的です。こういったところは無論、入社した人間が育たないので業務も粗が出て企業の信用問題にも繋がります。

 

過度な残業は許さない

 

日本ではまだまだ“長い労働=美徳”という思想が根深いですが、ホワイト企業は残業自体を廃止している所が多いです。制定された就業時間をオーバーする事は社員のモチベーションにも悪影響を及ぼしますし健康の悪化で働けなくなる事も考えられます。なので近年では「ノー残業デー制度」を設けて業務を効率的に進めようとする試みが一般的な企業でも広がってきています。

 

女性社員に優しい

 

男性とは違い女性社員ですと出産や育児など家庭環境によって働き方が左右されやすいです。ホワイト企業はそんな女性社員のために産休や育休を設けているだけでなく、復帰後のアフターフォローも社員同士で行ったりします。それだけでなく性別による能力や評価に疑いを持たないので、実力もちゃんと評価してくれるのもホワイト企業の特徴ですね。

 

好条件故に入社の難易度は高め

 

 

 

 

これだけ社員を思い業績を上げているホワイト企業なわけですから、当然新卒採用では難易度が高めです。というのも提示されている条件や社風は説明会やインターンである程度掴みやすいので、人気企業として就活生の求人倍率も上がっています。終身雇用制度が崩壊してきているとはいえ、優れた会社で長く働きたいと考えるのは普通ですから、安定感を重視する就活生からしたら是が非でも入りたいと考えるでしょう。

 

 

書類は勿論、面接力を高めてチャンスを掴む

 

 

 

 

応募する就活生が多い分、中途半端なアピールでは他の人の情報に埋もれる可能性が大きいです。ESや履歴書など提出するべき書類はきちんと最後まで読んでもらえるように、人柄と志望度の高さが伝わりやすいように丁寧かつ具体的な内容でまとめる事を心がけましょう。そして面接選考でも失礼がないように事前にマナーの徹底化や言葉遣いの見直しをしてください。相手は自分がどういうタイプなのかを知りたがっているので、変に堅くならず落ち着いてハキハキと話しましょう。

 

 

ホワイト企業はどんな業界に多い?

 

 

 

 

得られる年収や仕事のやりがいなど人によってホワイト企業の定義は変わってきます。なので一概にどの業界にホワイト企業が多いとは言えません。なのでまず企業選びのミスマッチを無くす意味でも自分が求めている条件が志望企業に備わっているのかをチェックしてみましょう。たとえ残業が少し多くてもサービス残業ではなくきちんと給与に付加されるか、少人数で動いて各人の責任は大きくなるけれど実力が評価されやすいなど、自分にとってどんな要素がホワイトに該当するかを考えれば、自ずと求める企業が見つかるかと思います。

まとめ

 

 

世間的な評価の高い、人材を使い捨てにせず運用してくれるホワイト企業は労働者にとって憧れの的ですよね。けれどそこに行き着くのは簡単な道のりではなく、入念な企業研究をせず直観で「良いな」と思って志望した会社が実はブラックだったなんて話も珍しくありません。一つの会社で長く勤めるために、まずは自分が求めている要素や業種の適性について考えてみましょう。