2020年東京オリンピックを控え、都心や地方では建築物の修繕や建て替えといった建築ラッシュが止まりません。そうした現場に携わる職人の仕事というのは怪我やトラブルも多いのも特徴的で、そんな問題を未然に防止し職人達を取り纏める存在が施工管理職の役目です。今回は施工管理職の業務について紹介していきます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

激務だけどやりがいはある施工管理職

 

 

 

 

 

施工管理職は名前だけ見ると事務職的な印象を抱きやすいですが、危険と隣り合わせの建築現場で他の職人達と共に働きます。とは言うものの実作業に従事するというわけではなく、現場監督のようなスタンスで工事現場の着工スケジュールや掛かる予算・諸経費を管理します。建築物の工事は住宅など小規模のものから大型の商業施設と色々あり、規模が大きくなったり施工の仕方によって担当する職人の数も増えていくので、事故や遅延といったトラブルの無いように緻密な施工管理を行う必要があります。メインとなる業務は「施工計画を策定」「現場の安全管理」「建築物の品質チェック」「スケジュール調整」の4つ。また、発注者と打ち合わせをしたり現場で実際に働く職人の指導も含まれます。このように現場統制の役割を担っているだけでなく、デスクワークもしなければならないという大変な仕事です。ですが工事を完璧に終えるには施工管理の存在は必要不可欠。工事に掛かる人件費や材料を計算したりと毎月の経費計算業務を行います。それから工程が想定通りに進むように、職人や重機の類を手配してスケジュールの調整もしていきます。その後も材料の管理から建物の品質(強度・密度)の規定値を満たしているかをチェック。そして工事に関わる人間が安全に仕事が出来るように設備を整えたり、職人への声掛けをして安全意識を高めるのも施工管理職の役割なのです。

 

上記の管理業務が施工管理職の主な仕事です。もちろん単独ではなく複数の現場監督が分担する事でこれらの施工管理が果たせるのです。なお工事に関わる職人は大工や左官工など、それぞれが分野はもちろん必要な材料も違ってくるので、作業に必要な物は事前に発注し、職人達とコミュニケーショ

ンを取って現場の環境を整えていきます。

 

 

 

ただ建築業界の中でも施工管理職は特にシビアな面が目立ち、トラブルの発生や工期の遅延

以外にも、早朝から終電近くまで拘束される長い勤務時間に休日そのものの少なさや人間関係の煩わしさが特徴的です。現場の指揮を執るだけあって責任も大きく、若い層が入ってもすぐに抜けてしまうというのも気になるところ。ですが多忙で危険がつきものなだけあって比較的給与が高め。そして自分が建てた(携わった)建物や橋を自慢できるというのもポイントです。それなりに知名度がある建造物に関わり、それが後世も残り続けるというのは大変ロマンがありますよね。それに新規建造・老朽化した建物を相手取る仕事なため、たとえ激務でも他の職人と同じく施工管理職の需要は尽きる事はありません。

 

 

就業するのに資格は必須? 未経験でもOK

 

 

 

 

 

これほど忙しい仕事ですから、資格無しでは働けないのではないかという疑問も聞かれます。しかし建築業界は人手不足が問題視されており、キャリアを積んでいる人も高齢化が進んでいるにもかかわらず、長期で働いてくれる若者の技術者が入ってこないという背景があって、施工管理職募集の求人でも無資格者でもOKなところが増えてきています。また東京オリンピック後も建設の需要が期待されているので、無資格では働けないというわけではありません。ただ資格があると年収はもちろんの事、業務の幅が広がるので施工管理のキャリアを積んでいきたいのなら取っておいて損はありません。施工管理職で必要となる資格といえば「1級(2級)施工管理技士」。ただこちらは国家資格であり取得のハードルが高いです。というのも2級施工管理技士の受験資格を得るにも大学卒業後で1年半の実務経験を求められ、1級施工管理技士だと7年半もの時間を必要とします。これだけでも未経験者が施工管理職で一人前になるのがどれだけ大変かが窺い知れますね。また資格を取っておくと将来的に営業所の専任技術者・主任技術者・管理技術者といった重要な仕事に就けるのでキャリアアップを考える人はまず取るべきです。施工管理技士の資格は計6種あり、その種類によって活かせる環境が変わってきます。代表的なものが「建築施工管理技士」で、こちらは現場で全体指揮をする際に必要になります。他にも「建設機械施工管理技士」「土木施工管理技士」「電気工事施工管理技士」「管工事施工管理技士」「造園施工管理技士」が設けられており、取得する事で資格手当も期待出来ます。

 

施工管理職に求められるスキルって?

 

 

 

 

では施工管理職に就く人にはどんなスキルが求められるのでしょうか? まず肝心となるのが関わる人間を纏めあげる統率力です。施工管理職は作業の工程から人員に材料の原価そして安全面といった管理業務を担うだけでなく、現場の職人達を纏める統率力も大事になってきます。これが欠けていると予算オーバーや工期のズレというトラブルが起きてしまい、当初の計画通りに工事を進められなくなってしまいます。また、工事に関わる人達とやり取りするためにコミュニケーション能力も必要です。現場だけでなく発注先の業者やクライアントともやり取りを行うので、話下手な人には少し厳しいでしょう。そして工事は天候にも大きく左右されるので、臨機応変に動く姿勢も大事です。危険が伴う建設現場ではいつどんな事が起きるか分かりません。ですので常に危険を予測し柔軟に対処出来るような安全意識を心がけましょう。

まとめ

 

 

いかがでしたか? このように施工管理職はデスクワークばかりのイメージもありますが、工事を円滑に進めるために様々な業務に対応しなければなりません。残業も多めで工期を間に合わせるために休みを削ったり、スケジュールや人員の調整で忙しかったりとハードな面が目立つ仕事です。ですが建築に関わる数多の職人と協力して、建築物という何年経っても世に残る大きな成果を生み出した時の喜びは計り知れません。それに近年では建築業界にもIT化の波が来ており、業務の軽減も期待されているので、気になった人は是非チェックしてみてください。