住む人に様々なドラマを生み人生に彩りを持たせる不動産。決して安い買い物はなく、買いたい・借りたいと考える人にとっては大きな決断となります。そんな人達が満足のいくような結果に導き、その後の快適な生活が何年も継続して送れるようにするのが不動産業界の仕事です。そんな責任感に満ちたこの業界のメリット・デメリットと、就活生向けの志望動機の練り方を今回は解説していきます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

スケールのデカい不動産業界の良い点・悪い点

 

 

 

 

住宅やオフィスビル、マンションなど巨大な商品を取り扱う不動産業界。一棟の建物に掛かる時間やコスト、動員される人数やその後の管理までと、他の業界より規模の大きい仕事である事は想像に難くないかと思います。不動産業界と聞くと一般的には「やりがいがあり、将来性もある大切な仕事」という意見もある一方で、「責任感や営業のノルマに巨額の取引で精神面が辛そう」という意見も多く見受けられます。確かに地図上に自分が関わった建物が載ったり何年経ってもその場所に建物が変わらず残っているというのはロマンがありますし、何よりも居住・投資と用途はどうであれ利用者が喜んでくれるのは何物にも代えがたい喜びに繋がるかと思います。しかし実際に働くとなると良い面ばかりじゃないのが不動産業界の現実です。具体的にこの業界にはどんなメリット・デメリットが潜んでいるのか?以下にて解説をしていきます。

 

『不動産業界のメリット』

 

まず最初に浮かぶメリットと言えば“成果が反映されやすい”点でしょうか。賃貸や一軒家の売買に投資マンションなど、とにかく一つ一つの商品(物件)の取引金額は数万から数千万、もしくは数億円と幅広くお客さん(法人・個人)にとっては人生を左右するに等しい取引となります。そんな一世一代の決断に立ち会えて、しかも自分が担当する契約となるとプレッシャーは大きいですが、相手が満足してくれた時に得られる達成感もひとしおです。そして不動産業界は実力主義なのが特徴的であり、たとえ業界未経験で年齢も若い場合でも頑張って結果を出したらその成果が出世に影響しやすいのも魅力的です。キャリアは浅くても早い段階で高い評価を勝ち取った人が役職についたり企業の経営に加わるという話も珍しくありません。こうした“やりがいを感じやすく結果が評価されやすい”ところが不動産業界だからこそ味わえる最大のメリットだと言えます。

 

『不動産業界のデメリット』

 

成長産業として評価され続けている不動産業界ですが、取り扱う商品が高額なため景気の波に影響されやすいというマイナス要素もあります。景気が下がると不動産の価値も著しく下降してしまい取引自体の案件も減り企業の業績悪化に繋がりやすいです。そして開発や契約などコスト面で多額の費用や手間がかかる不動産。物件の契約がいくつもスムーズに進めばいいのですが、長期間の過程を挟み込むとどうしても「仮に契約できなかったら、今までの時間が無駄になってしまう…」と多大なストレスを感じてしまうのもこの業界だからこそ体感するデメリットでしょう。ストレスの話を継続すると、入社と離職の数が多いのも不動産業界が抱える難儀なポイント。先ほどの話で出た“成果”が出なく苦しい思いをした人やプレッシャーやストレスに耐え切れず辞めてしまう人も少なくないのが特徴的です。ですがその反面、未経験者も歓迎し最初は特にスキルも必要とされないケースが多いので、人の出入りが多い業界と言われています。

 

 

不動産関係の企業が欲しがる新卒の条件とは

 

 

 

不動産業界は今も昔も人気度は高く、キャリア転職をする人や新卒から業界を目指す人も大勢います。不動産を取り扱うという事はそれだけ責任感や体力を求められるという事です。どんな過酷な状況でもしがみついて離さないような粘り強さや、最後までやり遂げるという強い意志のある人だと企業は意識をしやすいはずです。そして不動産業界は高いコミュニケーション能力も要求されます。チームで働く事や人との関わり合いに抵抗がある場合には厳しいでしょう。不動産業界は働く分野によって求められるスキルは変わってきますが、不動産に関わる資格は持っておいても損はありません。むしろ将来的なキャリアアップに繋がりやすいので難易度は高いですが、就活の準備期間中や入社後に勉強しておく事をオススメします。不動産関係の代表的な資格は以下の3つが挙げられます。

 

『宅地建物取引士(宅建)』

 

不動産資格と言えば真っ先に思い浮かぶ存在が宅建です。民法や建築基準法といった不動産業務で活かしやすい資格です。むしろ不動産取引において資格を持っていないと行えない業務があるため、不動産業界への就職・転職には非常に頼りになります。国家資格ではありますが、不動産関係の資格の中では修得しやすい内容です。

 

『マンション管理士』

 

その名の通り不動産の管理に関する国家資格です。宅建のように民法や建築基準法などの法律の知識、区分所有法やマンション適正化法が試験に出ます。こちらは資格の有無で特に大きなメリットがある訳ではありませんが、業務の勉強として学ぶ人が多いです。

 

『不動産鑑定士』

 

司法書士や税理士などと同等の修得難易度で、日本の三大国家資格に含まれる事もある難解な資格です。鑑定事務所で鑑定業務を行ったり大企業で不動産に関わる資産価値を評価し、買収物件の資産価値の評価を下したりと不動産業界の活躍の場がかなり広がります。

不動産業務は以前に比べて営業の側面を持つ仕事が増えてきています。その業務の基礎には法律の知識が必要不可欠であり、不動産販売に関しても民法の知識が現場で求められます。新卒の段階ではそこまで深い内容は要求されないかと思いますが、資格勉強と併せて自分に必要な知識を少しでも多く取り入れましょう。

 

 

家ではなく人を相手取る業界。自己PRはそこを意識

 

 

 

 

不動産業界は企業間や顧客など人との繋がりが重要です。新卒採用では特に目立った技能や法律への深い知識は気にされませんので、若者特有のフレッシュさやコミュニケーション能力を企業に訴えかけましょう。体力に自信のある人はキツイ業務でも乗り越えられるんだという熱意を明るくアピールしてみてください。そしてこの業界は営業力も必要になってきます。“分かりやすく丁寧に理解させる力”は営業の基本ですので覚えておきましょう。以下が自己PRの例文となります。

『私の長所は人の話をしっかり聞くことが出来ることです。相手の話を親身になって聞き、信用を得ることが出来ます。私は人から話やすいとよく言われます。人の話を聞くときには相槌や話が広がるような質問をすることを心がけています。不動産業界においてもお客様の話をしっかりと聞いてコミュニケーションを取ることが大事だと考えています。私の能力を活かして仕事に取り組むことが出来ると考えて御社を志望しました。』

 

 

履歴書・ESでは不動産業界への強い気持ちや将来を語ろう

 

 

 

 

不動産業界に関わらず企業側は就活生に対して、自社(業界)の興味・関心はどのくらいなのか、内情などをどの程度把握していて将来はどんな活躍がしたいのかという点に重きを置いています。志望動機を語る際に評価されるポイントは、活かせるスキルや志望したきっかけなどに具体性を持たせつつ、ダラダラと内容を間延びさせず締める時はきっちり締める事です。将来どんな人間に成長したいのかも丁寧に話すと、企業側も仕事を任せた時のイメージがしやすくなります。以下では“業界への考え方と業務内容を基にした志望動機”と“業界へ興味を抱いたきっかけを基とした志望動機”の二つの例文を掲載しますので、参考にしてみてください。

『私は、住まいとは人が人生で多くの時間を過ごす場所だと考えています。だからこそ、安心して落ち着ける所でなければならないと思っています。そんな大切な住まいに関わる仕事は、やはり多くの人から信頼を求められ、責任も大きく、大きなやりがいにつながるものと思っております。自分自身もこの「住まい」という大きなやりがいのある仕事を通して自分自身を成長させながら、お客様の喜ぶ体験のお手伝いが出来ればと思い、不動産業界で働きたいと思うようになりました。』

 

『私が不動産業界に興味を持ったのは、両親が新しいマンションの購入を決めた時でした。緑に囲まれた住空間でゆっくりと時間の流れを楽しむ住まいを探していたのですが、なかなか希望する物件が見つかりませんでした。その時、いつか両親にここに住みたいと思わせる最高のマンションを建ててあげたいと思ったのです。御社の会社説明会で御社が手がけたプロジェクトを拝見し、住まいと暮らしの在り方を提案したプランに、自分もこんな住まいで生活したいと思わせてくれました。それは両親への思いと同様です。御社の住まいに対する思いに共感し、是非御社で働きたいと思い、志望動機とさせて頂きます。』

 

 

まとめ

 

 

 

 

不動産業界の仕事はプレッシャーが大きい反面、未経験でも頑張ればちゃんと評価をしてくれるやりがい抜群の環境です。返品のきかない大きな買い物に寄り添う側になる訳ですので、就活生の内に業界研究や不動産関係者としての心構えをしっかり学んでおきましょう。