皆さんは物流業界にどんなイメージを持っていますか? オジサンが大型トラックを運転し長距離を走る姿や港のコンテナをタンカーなどに積み込み海外に運ぶ光景などが浮かぶと思います。しかし物流業界とはシンプルなようで実に奥深く、特に資源の乏しい日本でいうと海外との輸出入の面でも欠かせない存在です。今回はそんな物流業界の種類や、就活のための志望動機の考え方について解説していきます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

物流業界を支える様々な業種について

 

 

 

 

そもそも物流とは、生産物を生産者から消費者へと引き渡すプロセスを指す物的流通の略語です。食品などを開発する工場からスーパーやコンビニといった商店に製品を運ぶものだったり。引っ越しの時に家具などの荷物を新居に運ぶものなど、似ているようで形態は色々と違います。インターネットの爆発的な普及と利便性の向上によって物が比較的楽にそして安価に手に入る時代。この物流の存在はそんな時代を支える非常に大切な仕事であり、この業界が無くては日本及び世界の産業は機能しませんし生活も成り立ちません。ここまで聞くと「大切な仕事なのは分かるけど物を運ぶだけでしょ?」と思うかもしれませんが、物流会社というのはそんな単純ではありません。大枠は“物資を運び企業を後押しする”という感じですが、実際は消費者の元へ商品が無事に届くまでの流通過程を、様々な形で合理的に効率良く進める提案をするのが物流業界の役割です。こういった会社の具体的な業務の種類は、商品や部品などを運ぶ「輸送」を基本に「保管」「荷役」「流通加工」「包装」「情報」の6つの仕事に分類化されます。物を顧客の元へと問題なく送り届けるのがゴールですが、そこに行き着くにはこれらの業務も肝心な要素となります。どういう事なのか一つずつ順を追って解説していきましょう。

 

『保管』

 

消費者の元へ届けるための荷物を一時的に倉庫に保管しておく作業です。物流会社は輸送業務を受諾すると、ますは物流センター(倉庫)で物を保管します。その後は送り先の時間など受け入れの条件が整い次第、倉庫から輸送を開始するのです。ネットショッピングを使った事がある人は分かると思いますが、自分の都合で商品を受け取れない時に、物流会社は荷物を配送出来なくなります。そしてこちらが連絡をし、商品を受け取れる旨を確認したらトラックに載せ送り届けてくれるのです。こういった時に物流会社が持つ保管機能が活かされます。会社によっては保管業務を倉庫業者に委託する事もあります。

 

『荷役』

 

トラックの荷台から商品を積み下ろして物流センターへ入出庫などを行います。海外からの輸出入品の通関手続きもこの荷役業務に含まれます。あまりピンと来ない場合は、引っ越し業者がトラックに電化製品などを積み込んでいる姿を想像すると分かりやすいですね。

 

『流通加工』

 

工場・企業などの送り主から委託され、倉庫内で商品のラベルや値札を貼り、場合によっては大型商品のセット組みをします。セットなど加工業務が特に多いと物流センターの一部を加工専用に工場化して、指定された商品の到着時刻に間に合うように工夫している場所もあります。こういった製品加工も流通の過程に含まれるのも物流業界ならではですね。

 

『包装』

 

パソコンなど精密機器やちょっとした衝撃で割れる非常にデリケートな陶器を扱う場合は特に神経を使い、これらは些細な傷でも品質や価値に直結します。なので輸送時にトラブルが無いよう梱包材などで商品を包装し保護します。空気の詰まった膨らみを潰すとプチプチ鳴る薄透明のビニールが良い例ですね。現在は環境を考慮して繰り返し使えるエコを意識した包装材を用いるのが主流です。

 

『輸送』

 

車両や鉄道、タンカーなどの船舶や大型航空機など物流条件に合わせた機関で物を運ぶ業務です。物流業界をよく知らない人でも一番馴染み深い業務かと思います。トラック輸送などは少人数で業務を回しますが、その他の機関では運ぶ物の規模が段違いなので大勢で協力して運びます。

 

『情報』

 

物流センターで荷物を積み込み目的地に向かったら、商品の在り処や業者の現在地は輸送記録としてコンピューター上で管理され、経路や天候の状況など様々な要素を物流の策定に役立てられます。

 

 

 

 

このように物を運ぶだけでも色々な業務に細分化され、安全かつ確実に業務を果たせるように取り組まれています。一般には単純な仕事だと誤解されがちですが、インターネットで消費者の元へ直接配送したり、ジャストインで配送したりと、ニーズや状況に対応するために流通の面だけでも複雑・多様化しています。ですが自分達(消費者)が求めている物が傷もトラブルも無く安全に手元に入るのは、こういった高度な技術が集約してこそ成せるものなのです。また物流会社も形が分かれていて、「陸運」「海運」「空運」という具合に、その企業が得意とする輸送形態に分類化されています。まず陸運はトラックや貨物列車などの地上輸送を指します。郵便・宅配から美術品や精密機器といった産業品まで幅広く取り扱いますので一般的にもかなり身近に感じる仕事ですね。海運は世界規模で見ると貿易の90%以上を担っていて、特に島国の日本では非常に重要な存在です。特徴としては他の輸送手段に比べて時間がかかる難点がありますが、一度で大型貨物を多く運べるのでコストは抑えられる面があります。そして空輸は航空機を使った輸送手段を取ります。空が舞台のために陸・海と違い大型で重量のキツイ商品は扱えませんが、電子製品や緊急性の高い物を輸送出来ます。一番の強みは何と言ってもスピードですね。コストは他の機関に負けますが短時間で物を運べる点は十分過ぎるメリットです。

 

 

物流業界が欲しがるタイプとは? どんな人が適正ありかを紹介

 

 

 

 

物流業界は物の動きが肝心です。先ほど触れた保管や配送といった業務を中心に展開しますが、会社によっては輸出入に関わる通関を行います。物流は景気や天候などその時の状況でどう運ぶべきか熟考し、効率の良い動き方も日々研究しています。“物が届く日常”を当たり前にしているのも物流業界の絶え間ない努力があってこそ。こういった物の動きを敏感に察知し興味を持てる人は物流業界の適正があると考えられます。そして物流業界は要するに“社会という身体に流れる血の流れ”です。宅配や輸出入などこの血の循環機能が滞る、あるいは麻痺したら個人だけでなく国そのものが機能しません。電気や水道といったライフラインと同じくらい重要で社会に密接に関わるこの仕事は、人々を支えたいと強く願う人にはピッタリです。また時代の変化に合わせ多様化していく物流業界は他業界に負けないくらいテクノロジーの発展と活用が進んでいます。最先端のIT技術で在庫や品質の管理をしたり、利便性に富んだ新システムを用いた配送など、より良いサービスの充実化を課題にしています。ですのでこういったIT技術や時代の変化に柔軟に対応出来る人も十分に適正があります。

 

最後まで読まれる履歴書・ESの志望動機レクチャー

 

 

 

 

ここから先は物流業界で働きたいと考える就活生向けの志望動機の書き方についてお話します。物流業界の形態として陸海空の機関を紹介しましたが、ここでは倉庫会社・運送運輸会社に就職するための履歴書・ESの記述を主とします。市場でいうと物流業界は他所の業界と比べると派手さは無く地味な印象を受けますが、社会を円滑に動かす仕事のため堅実な経営スタイルを持つ企業が多いです。また外国に工場を置く日本企業は自社で輸送させる機構を持たないのがほとんど。なので物流企業はそういった場所と契約を結び物流に至っているので今後も更なる拡大が期待される優良業界といえます。そういった事情も深みのある志望動機作成へ活かしてみましょう。以下にて物流業界へ応募する理想的な志望動機の例文を掲載いたします。

 

『私は安心、安全な貨物の輸送サービスを提供することで、一人でも多くの顧客に信用されたいと考えています。輸送サービスで大切なのは安全に、そして正確に貨物を運べることであると考えます。御社は質の高い輸送サービスで多くの顧客の信頼を勝ち取っている企業であり、私もその一員として、信用される存在として働きたいと考えています。私は大学では経営学を学び、組織の運営方法について学びました。大学時代に培った知識を活かして現場のサポートを行い、働きやすい環境を作ることでチームとしての生産性を上げたいと考えています。生産性を上げることで、より質の高いサービスを目指し、顧客の信用を勝ち取りたいと考えています。』

 

物流業務の命題である“安全で確実な配送”に目を向けた志望動機の例文です。ちゃんと志望企業の強みをピックアップしつつ、組織に属したら自分が学生時代に学んだ事を業務にどう活かして将来的にどんな結果をもたらしたいのかを明確に語っています。

 

『私はただモノを運ぶだけではなく、モノを運ぶことを通じて様々な人とコミュニケーションを取りたいと考えています。物流業界ではAI化の導入が急がれていますが、人間だからこそ出来るサービスがあると考えています。御社は地域に根差した運送サービスが強みで、地域の人たちとの関りを大切にしています。私はその関わりの中でコミュニケーションを大切にし、顧客を満足させるサービスの提供で豊かな生活の実現の手伝いをしたいと考えています。私は大学時代にカフェでアルバイトをし、コミュニケーション能力を身に付けました。御社でも顧客との会話を大切にしながらサービスを提供し、AIに負けない活躍をしたいと考えています。』

 

物流企業はどこも同じではなく、業務が同じでも企業によって事業方針や特色は異なります。こちらでは業界のAI導入という事情に触れて理解度を示しつつ、生身のコミュニケーションの必要性や機械に劣らず活躍したいという自身の意欲が読んでいて伝わりやすいです。