一流と呼ばれる難関な大学に在籍し精一杯努力を重ねても、自分が望む志望企業に入れるとは限らない就活の難しさ。早期で内定を獲得して残された学生生活を謳歌する者もいれば、春からスタートして秋・冬まで長引く者もいます。そうなると心配になるのが心のケアであり、就活に追い詰められて心身共にボロボロになってしまう人も現れるのが就活の常です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

決して他人事では無い就活うつの実態

 

 

 

 

 

今までに経験した事のない過密なスケジュールに、自分の人生を振り返り強みや特徴を挙げていく自己PR。そして数々の選考などと就活生は多忙な毎日を送ります。その多大なストレスによって自分でも気付かない内に心も体も疲弊し、終いには就活うつを発症して何もかもを諦めてしまう。こういった事例は決して他人事ではなく、調査によれば就活生の7人に1人が就活うつで別人ように病んでしまうとの結果が出ています。傍からすると「就活うつは甘え」のように思えるかもしれませんが、これは怠慢などではなく立派な病気です。誰にも相談出来ず自分一人で苦しみを抱え、最終的には自殺してしまうというパターンも少なくありません。命を絶つまではいかなくても、病状の悪化次第では何もかもに自信を持てなくなり長い間引きこもってしまうという人も多くいます。特に学生の場合は比較的自由で狭い世界で生きてきたために、就活という急激な環境変化に耐え切れず、忙しさも相俟って心のセーブやケアが疎かになり、うつ病になりやすいといわれています。

 

そもそも“うつ状態”とは「気分が沈んでしまう状態」を指し、何週間も絶えず続いてしまうと「うつ病」と診断されます。うつ自体は誰もが発症する可能性を秘めており、一生に一度は陥る病気とまで言われています。身体的な症状では慢性的な不眠に食欲不振、体重の減退に喉の渇きや便秘といった幅広い症状を伴うケースが多いです。メンタル面でいうと、常日頃から理由も無く落ち込んでしまい、涙腺が緩くなったり寂しさを感じたりします。そしてうつ病でよく言われる症状に“好きだったものに興味を持てなくなる”という点が挙げられます。趣味に関しても全く楽しめなくなり、何事にも前向きに取り組む気力が失われていきます。次第に自分自身の存在価値を見失い、引きこもったり、リストカットといった自傷行為や自殺を考えるようになってしまいます。ストレスという目に見えないダメージが蓄積され発症する病状故に、状態が非常に悪くなるまで自分はもちろん周りの人からも気付かれないのがうつ病の恐ろしいところです。

 

 

就活の時に心が折れやすい人の特徴とは

 

 

 

 

就活うつはどんな人でも発症する可能性が高いですが、発症のしやすさは自身の性格にも起因します。特に懸念対象として考えられるタイプが完璧主義者です。就活というのは自分の理想を追い求める機会ですが妥協する事も大切です。ですが完璧主義の場合は自分の思い描く理想像に捉われがちであり、想定通りにいかない場面にぶつかって就活うつになってしまう事も多いです。また失敗経験に乏しい人も就活うつには要注意です。学生の時分は学業の成績が評価に直結しますが就活ではその他に人間性やコミュニケーション能力が重要視されます。その時に初めて挫折を経験して就活うつ患者になって諦めてしまう人も。そして自己肯定が苦手な学生も就活うつ発症の危険性があります。いつまで経っても内定が獲得出来ず、それがプレッシャーになって「自分はダメな人間なんだ」とこれまでの努力を否定して自己嫌悪に陥ってしまう。「自分にも覚えがある」と読んでいてドキッとした人も多いのではないでしょうか。こうなってしまうと何を行うにも自信が持てず、面接選考に進んでも覇気の無い表情で暗い受け答えをしてしまう可能性があります。他者と自分を過剰に比較してしまう人も気を付けましょう。自分と周りを比べてしまうのは仕方ない事ですが、周囲の評価を気にし過ぎて自分を追い込み、結果的に就活うつになってしまったという人も珍しくありません。

 

 

心を復活させるためのアドバイス

 

 

 

 

就活うつを克服するのは容易ではなく、発症した場合には専門医の診察が不可欠となります。ただ現状、うつの進行度がそこまででない人は日常生活でも症状を軽減させる方法があります。たとえば、忙しい就活の事を一旦置いておいて気分転換をしてみる事。ほとんど毎日を就活に費やしてしまうと誰でも限界が来てしまいます。必ずリフレッシュする時間を取ってください。ジョギングやストレッチで身体を動かし汗を流すだけでもだいぶ違ってきます。そして朝日を浴びると、体内でセトロニンが分泌されて感情のコントロールに安定をもたらしてくれるので覚えておきましょう。

就活に限った話ではありませんが、どんな些細な悩みでも自分一人で抱え込まず周りの人に相談する事も忘れないようにしましょう。人は追い詰められると他人を信用できなくなったり嫉妬の気持ちでいっぱいになりがち。それを避ける意味でも他人に頼り相談する事で自分の状態を客観的に見つめ直す機会が生まれます。どうしても時間を確保出来ないという場合は、いっその事就活そのものを一時的にストップさせるのも一手です。うつの気持ちを維持したまま就活イベントに参加しても情報は素直に吸収されません。気持ちが落ち込んで仕方ない場合はまず休憩を取る事を最優先に考えてください。それでも心も体も重くて何も手が付かないと感じたら、迷わずに心療内科の先生に診てもらいましょう。最初にも言いましたがうつ病は甘えではなく立派な病気です。「まだ大丈夫」と油断していたら後々甚大な影響を及ぼしかねません。億劫だとは思いますが就活を円滑に進めるためにも一度病院に行ってみましょう。

 

 

まとめ

 

 

 

 

学校という狭い世界を抜け出して、志望する企業で自分を売り込む就活の場。ですが学生の頃とは比較にならないくらい忙しい毎日に、慣れない自己分析や企業分析、そして数社から数十社と企業から送られるお祈りメール…。こんな生活を送るわけですから落ち込んでしまうのは仕方がありません。ですが必要以上に自分を追い詰めてしまっては、うつによって精神も肉体もズタボロになってしまいます。うつ病で苦しむ事になる前にまずは休憩の時間を作り、忙しい日々を耐えている自分を褒めましょう。たとえ就活でも諦めなければ結果はついてきます。