第一志望の企業で働くために、新卒就活生は多くの時間と手間をかけて就活準備と対策にあたることでしょう。
ナビサイトに登録して就職イベントや開催されるセミナー・勉強会に参加したり、インターンシップにエントリーして実際の業務を味わうなど、来たる選考に備えて情報収集に明け暮れるのが一般的です。
ただ、本当に内定を獲得したいのであれば、「自分がどれだけ優秀なのか?」よりも「どれだけ志望企業のことを知っているか?」が重要になります。
それを実現するのが企業研究なのですが、まだ就活の進め方に迷っている人もいらっしゃると思うので、今回は企業研究の目的や方法についてお伝えしていきましょう。

 

 

就活生なら誰でも経験する企業研究

 

「〇〇な企業に行きたい」。こういった希望を抱えて就活に励む就活生も多いですが、自分が第一志望に掲げる企業の内定を獲得するには、まず何よりもその企業について詳しくないといけません。
というのも、面接選考で度重なる失敗を犯してしまう新卒就活生は、特定企業の名前や注目度といった条件に惹かれ、単なるイメージで志望度を高めて選考に挑むケースが印象的。
そうなれば、企業の採用担当者を納得させるだけの志望動機やキャリアステップに関する掘り下げが困難になってしまうでしょう。
そのため、自分が行きたいと考える企業の特徴をあらゆる手段を用いて調べあげ、そこで得た情報を分析・研究して自分の言葉で言語化する企業研究は、就活において必要不可欠です。

 

ただ、新卒就活生のなかには企業研究のそもそもの目的を理解していなかったり、「周囲の学生が始めたから仕方なく……」「キャリアセンターから企業研究をやるように言われたから」などの声が目立つのも毎年の就活で見られます。
企業としても、自社の魅力を理解していて掲げる企業理念に強く共感してくれる人に入ってほしいと思っていますから、企業研究をやり遂げれば内定獲得に大きく前進できるでしょう。

企業研究の目的について

 

企業研究はその名の通り、自分が興味のある企業ではどんな仕事があり、どんな職場環境で事業を回しているのかを把握するために行う作業です。
たとえば都内のIT業界で企業を絞るにしても大手や中小、ベンチャーで数えきれないほどの企業が含まれますが、似た業種であっても一つとして同じ企業というのは存在しません。
類似点があるにしろ、企業ごとの違いを明確にして自分に合った場所を見つけ出す。これこそが最大の目的になります。
また、企業の基本情報に始まり、強みや内情といった、一般ではあまり知られていない情報を知って、自分なりに魅力と働く意義を解釈できれば、ESや面接で答えにつまるもなくなるはずです。

 

企業研究を行って「なぜその企業に行きたいのか」「その企業に入社して自分には何ができるのか」を明確化できれば、企業も採用するメリットを感じやすくなります。
それだけでなく、時間をかけて企業の情報収集に努めればビジネスにまつわる知識が増して、働くことへの意欲も高まる効果だって狙えるわけです。
つまり、就活を行ううえで避けて通れない企業研究は、情報の深堀りにとどまらず新卒として働くことへの前向きな姿勢も維持しやすくなると言えますね。

企業研究を行う手段

 

企業研究を行うには「説明会」「企業ホームページ」「OBOG訪問」「関連書籍の活用」などが挙げられます。
これらについては順番に解説していきましょう。

 

①会社説明会・合同説明会
まず、説明会ですが、こちらは学内で開催されるものや、個別で企業が開催するもの、企業が1つの会場に集まって開催するものなどさまざまな形が存在します。
大別すると「会社説明会・単独説明会」と「合同説明会(合説)」ですね。
特に、3月を迎えれば各企業で就活に関する広報が一斉に解禁されるので、合同や会社説明会の開催頻度が一気に増すため、一度も参加したことのない就活生はほとんどいないかと思います。
この2つで得られる情報や設けられる時間は大きく変わっていきますが、どんな企業なのか概要や簡単な特徴を捉えるにはもってこいのイベントと言えるでしょう。

 

②コーポレートサイト
企業ホームページでは“採用情報”から移動できる新卒採用フォームがあり、そこでインターンや説明会の詳細を知り、直接エントリーをかけることが可能になります。
ただ、企業研究においてホームページで参考にするべきは、“会社情報”と“事業紹介”“働く社員の声”といった、基礎情報から事業内容の解説ページですね。
説明会では資料の配布やスクリーン越しの解説があるかもしれませんが、いかんせん大部分の情報が口頭によってしまうので、聞き逃したり誤った認識を持ってしまえば情報の整理が難しくなってしまいます。
しかし、その企業の情報が細かく記載されているホームページを参考にすれば、自分が求めている情報を手軽に入手できるだけでなく、何度も見直しができるので、企業研究ではかならず目を通しておきましょう。

 

③OBOG訪問
OBOG訪問は、実際に企業で働いている先輩社員にアポを取り、対面して知りたいことを質問できる貴重な機会です。
場所は社内のオフィスや喫茶店などさまざまですが、志望する企業で働く人から語られる情報は、説明会や企業ホームページで知り得ないものも含まれるので、企業研究のうちに働くことのギャップをなくし、ミスマッチによる退職を避ける意味でも有効的。
社内の雰囲気、休暇、給与、キャリアステップなど、なかなか企業に聞きづらいことも聞けるだけでなく、その企業ではどんな新卒を求めているのかをうかがえるだけでなく、仲良くなれば選考突破のアドバイスも聞けるかもしれません。

 

④企業や業界に関連する書籍を読む
企業研究を行う際、イベントや社員のもとに足を運んだりネットに記載されている情報に満足する新卒就活生もいらっしゃいますが、それだけでなく、志望する企業と属する業界についてさらに掘り下げるため、販売されている書籍を読むのもおすすめです。
「就活四季報」「業界地図」などの就活で必須とされる書籍を読んで、興味のある企業や業界の動向、平均勤続年数や年代別の年収に離職率を確認するようにしましょう。
これらはなかなか表に出づらい情報になるので、気になる企業の良い点悪い点を研究する意味でも、正確で膨大なデータを記載する書籍を活用したほうが建設的と言えます。

効率良く企業研究を進めるには

 

新卒採用活動を行う企業では、やる気があって働くこと自体に前向きな就活生を欲しているとしても、単純に自社のファンを採りたいわけではなく、自社で活躍できる人材に来てほしいと考えていることを忘れてはなりません。
キャリア採用とは違って就活生は就業経験がないので、企業から魅力的に思われるには、「どれだけその企業に共感できているか?」がカギとなるでしょう。
ここから先は、内定獲得に繋げるための効果的な企業研究のやり方をお伝えしていきます。

 

①同業他社についても調べる
「企業研究」と聞けば、働いてみたいと思う企業のみに絞って研究する作業と思われるかもしれませんが、同じような業種に属して事業展開している別の企業もあわせて研究する必要があります。
というのも、面接でいくら第一志望の企業の事業を熱く語ったところで、企業研究にて他社と差別化できていなければ、相手に「別にウチじゃなくていいよね?」とツッコミを入れる隙を与えてしまうのです。
絶対にその企業でなければならない納得のいく志望動機を生み出すためにも、同業他社もくまなく調べあげましょう。

 

②その企業が強みとしている部分を理解する
「志望する企業が業界内で他社より優れている点は何なのか?」という強みを理解できなければ、本当の意味で他社と差別化ができていると断言できません。
ここでの“強み”とは、給与の高さや福利厚生サービスの充実さ、有給消化率といった部分ではなく、売上高や取り扱う商材・サービスの国内シェア順位という事業に大きく関わるものを指しています。
先ほどの同業他社との差別化に繋がるのですが、同じ業界で活躍する企業同士であっても、「A社よりも〇〇な点はB社が人気」「B社に比べて〇〇ではA社がリードしている」など、それぞれでかならず違いはあるはずです。
具体的な数字で証明できると説得力が増しますが、それと並行して勤める社員の姿勢やキャリアも強みと考えて研究してみるのもいいでしょう。

 

③自分が企業で活躍できる根拠を探す
ある程度、気になる企業の情報が集まってきたところで、最後に「本当に自分が入社した後に活躍できるか(企業の利益向上に貢献できるか)」を、得た情報をもとに分析してみましょう。
たとえ、その企業で求められる専門的な能力を持っていたとしても、会社風土に慣れず、任される業務の幅に満足できなければ、結果的に仕事へのやりがいを感じなくなるかもしれません。
自分が入社を希望する企業で活躍できるかどうか、それを確かめるにはOBOG訪問がおすすめです。
何年も1つの企業で仕事している社員の視点をもって自身を分析してもらったり、自社で成果を上げている人の特徴を知ることができれば、志望動機や自己PRで活躍できる根拠を含ませることができるようになるのです。

 

 

まとめ

いかがでしたか? 今回の解説でご紹介したように、企業研究の方法は複数存在しますが、限られた時間を有効活用するために、何事にも目的意識を持って取り組むようにしましょう。
使えるツールを余すことなく活用し、参加できるイベントは積極的に参加することで、企業研究の精度は上がっていきますが、「その企業に入りたい理由」を探すのではなく、「具体的に企業へどう貢献していきたいのか」という点を掘り下げるようにしてくださいね。